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皆のいる学園生活は、楽しい。
炭治郎、善逸、伊之助、
クラスは違うが、カナヲや玄弥とも同じ学年だ。
かつては共に鬼殺隊として戦った仲間が、
今では友達、教師、…いつでも会えるのだ。
「お前ら座れェ、テスト返すぞォ」
「あれっ?不死川先生!」
「悲鳴嶼先生は野暮用だ」
野暮用って。
順番に名前を呼ばれ、Aも席を立つ。
ポン、と頭に手が置かれる。
「学年1位たァやるじゃねぇか」
「死ぬほど勉強したので。ていうかこれセクハラですよ先生」
「可愛くねェ」
「痛い痛いっ!!」
ギシギシと音を立てる頭に、悶えるA。
割れてない?大丈夫?
頭をさすりながら席へと戻る。
「お前頭いいんだな」
「ふふん、まぁね。伊之助は…」
「俺も平仮名は得意だぜ」
「え、そのレベル?」
今度勉強教えてあげるね、と笑顔を浮かべたAは、偉そうにすんなと一瞥される。
解せぬ。
そのまま数学の授業が始まり、教鞭を取る実弥に何度か笑ってしまいそうになりながら
本当に、今では先生なのだと新鮮な気持ちになった。
チャイムが鳴り、挨拶が終わったところで、実弥に手招きされる。
「A、昼休み職員室に来い」
「え"っ何でですか」
「いいから来い。弁当忘れるなァ」
そう残して去って行った。
え、食べるなってこと?
次は美術室へ移動のため、炭治郎達と共に移動する。
よく見ると、鬼殺隊だった頃に見た顔ぶれがちらほらいるような気がする。
皆、記憶を持っているのだろうか。
「いいかお前ら、芸術は派手に爆発だ」
さも当然と言うように、恐ろしい言葉で始まった授業。
今世も派手好きは変わりないようだ。
「はい先生!!それでは死人が出ます!!」
「竈門は頭がかてーんだよ、もっと芸術の音に耳を傾けろ」
「何それ爆発音のこと言ってる?」
「相変わらず頭イカれてる…」
「聞こえてんぞ我妻。授業態度減点な」
「理不尽っっ」
懐かしい雰囲気に、Aは思わず笑みをこぼす。
それを天元に気付かれ、何笑ってんだと注意され。
善逸と同じく減点だと言われる。
解せぬ。
「A、昼休みの件聞いたか?」
「不死川先生に聞きました、…何でかは知らないんですけど」
「遅れんなよ」
「教えてくれないんだ……」
それよりも、気になってたんだけど
…何で皆、私のこと名前で呼ぶの?
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ユリア(プロフ) - さやさん» こんばんは!こちらにも来て下さりありがとうございますっ(*´ω`*) そんなふうに言ってもらえて嬉しい限りです…(*^^*) (2021年4月11日 3時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 大好きなシリーズの続編が読めて幸せです!!そして、ユリア様の文も好きなのですが※のあとのユリア様の一言コメントが可愛らしくて堪らなく好きです(^o^) (2021年4月11日 2時) (レス) id: d03059f13e (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - manappleさん» そんな…嬉しいです!(;_;) 今回は甘えん坊兄上をお届けしました!笑 週末暴走兄上!わっしょーい! (2021年1月18日 23時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
manapple(プロフ) - 続編嬉しい!終わらないの嬉しい!!もはやユリアさんの煉獄さんなしには生きていけないです(´∀`)日々きゅんをありがとうございます!週末最高!わっしょーい! (2021年1月18日 22時) (レス) id: 6c2aa07252 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 鈴猫さん» ムフフ( ´∀`) 気に入ってもらえてよかったです( ´∀`) ギュンギュンしちゃいましたか…(゚∀゚) 駄々っ子兄上でした笑 (2021年1月18日 20時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユリア | 作成日時:2020年12月30日 16時