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30. ページ31

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「…す、すまん、…その、…君があまりに可愛いことを言うものだから、」





いつもの杏寿郎さんからは想像もできないような小さな声で、もごもごとそう口にする。


照れているのか、顔が少し赤くなっている。




私の言葉を遮ったのは、紛れもない、杏寿郎さんからの接吻だった。

驚きと、恥ずかしさと、
色んな感情がぶつかって、反応できなかったけれど、


そんなことより。





「……あの、」

「まずは許可を得なければならなかった!のは、分かっている!だがその、身体が勝手にだなっ」

「…………ずるい」

「んん!?」





ずるい。


強くて、真っ直ぐで、格好良くて、

ずっと目標で、いつだって私に勇気をくれる杏寿郎さん。


なのに、





「……こんな可愛いなんてずるいです!!」

「よっ…よもやそれは君のほうだろう!?」

「いいえ!!杏寿郎さんのほうが可愛いです!!」

「Aより愛い人間はいない!!!」

「なっ…そっ…言い過ぎですっ!!!!」

「では素直に認めることだな!!!!!」





私達は一体何を争っているのだ。


夫婦役をやっているときから、杏寿郎さんの可愛さには薄々気付いていたが…

照れている姿は刺激が強すぎる。私の心臓がもたない。





「コホン……うむ、仕切り直しだ!A、会いたかった!」

「、…私も、会いたかったです」

「好きだ!……いや、これでは足りんな」





顎に手を当てて小さく呟いた後、
にこりと笑ってそのまま私の身体を引き寄せた。


勢いのまま杏寿郎さんの胸にもたれかかる。

ぎゅっと抱きしめられて、
私もぎこちなくその背中に腕を回した。


足りない…抱擁したかったってことかな?

なんて、緩む頬をそのままに、せっかくの機会を堪能していた。







そう。

私は、分かっていなかった。





「…愛している。誰の目にも触れさせたくないほどに」





煉獄杏寿郎という男の、“本気”を。








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まゆ - 無理のないように頑張って下さい!ユリアさんのファンになりました٩(๑>∀<๑)۶ (2月4日 9時) (レス) @page19 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - まゆさん» うわーーんコメントありがとうございます( ; ; )ドキドキ!嬉しいです!頑張ります(*´˘`*)♡ (2月3日 22時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - とても素敵なお話です!読んでいるとすごくドキドキしました♡続きが気になります!更新を楽しみにしてます⸜( •⌄• )⸝ (2月3日 15時) (レス) @page16 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - にこさん» ( ᴗ͈ ᴗ͈)” 勢いのまま完結まで書き切りたいと思います(*˙˘˙*) (1月23日 1時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - さやさん» (*´˘`*)♡ (1月23日 1時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユリア | 作成日時:2024年1月21日 14時

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