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「二日が長いっ!!!!!!」
「うるさいぞ煉獄。静かにしろ。そもそも二日で任務を終える保証がどこにある」
「保証はない!!だが一刻も早く終わらせてAに会いたい!!!」
「うるさい何度も言わせるな」
伊黒の言う通り、あと二日で片付く保証はない。
だが終わらせねばならない。
一秒が惜しい、すぐにでも彼女の元へと向かいたい。
震えながら、言葉を詰まらせながら、
涙を堪えながら、俺を好きだと言うA。
今でも脳裏に焼き付いて離れない。
抱きしめたAが、
ぎこちなく俺の背中に腕を回して。
遠慮がちに、俺の羽織を掴んだ。
ああ…
愛しくて、堪らない。
幸せだと、気付けばそう漏らしていた。
本当に、心からそう思ったのだ。
「…そういえば、先程の鴉が言っていたのはどういうことだ」
「?ああ、Aの鴉か!」
「お前が近頃何度も冨岡の元を訪ねていたと甘露寺から聞いていたが、一体何を考えている」
「Aは冨岡の継子だからな!結婚の申し込みをする為にはまず許可を貰わねばならないだろう!」
「……お前は何を言っているんだ?」
Aとの潜入任務の時、彼女が言っていた。
両親は他界しており、
継子として受け入れてくれた冨岡を、今は兄のように思っているのだと。
本人には秘密にしておいてくれと口に手を当てる姿は、実に愛らしかった。
「…この任の間、お前からそのAという娘についての話を散々聞かされたが、まさかそんな事を考えていたとは」
「時期尚早という忠告ならば聞かん!!誰に何を言われようと、俺はAと添い遂げる!!」
「そうは言うが本人の意思はまだ確認していないのだろう」
「し…て、ないな!!だがAも俺と同じ気持ちだ!!」
「確認もなしにそう決めつけるのは愚か者のすることだ」
「ぐっ……!」
伊黒の言うことも一理ある、
ああ…すぐにでも伝えたい…!
「…ハァ……早く帰りたいのなら、その分動け、煉獄」
「!うむ!そうだな!!」
A、
君に会いたい。
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まゆ - 無理のないように頑張って下さい!ユリアさんのファンになりました٩(๑>∀<๑)۶ (2月4日 9時) (レス) @page19 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - まゆさん» うわーーんコメントありがとうございます( ; ; )ドキドキ!嬉しいです!頑張ります(*´˘`*)♡ (2月3日 22時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - とても素敵なお話です!読んでいるとすごくドキドキしました♡続きが気になります!更新を楽しみにしてます⸜( •⌄• )⸝ (2月3日 15時) (レス) @page16 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - にこさん» ( ᴗ͈ ᴗ͈)” 勢いのまま完結まで書き切りたいと思います(*˙˘˙*) (1月23日 1時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - さやさん» (*´˘`*)♡ (1月23日 1時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユリア | 作成日時:2024年1月21日 14時