検索窓
今日:85 hit、昨日:11 hit、合計:13,774 hit

19.☆ ページ19

.





「…落ち込んでますねぇ、Aさん」

「おー…派手にな」

「煉獄さんには、先程鴉を飛ばしておきました。任務が終わり次第すぐ駆けつけるはずです」

「むしろ秒で終わらせてくるだろ、あいつなら」

「ふふふ…そうですね」





長期で潜ってた任務も、終わりが近い。


そうAから知らせが来た。何故か俺に。


いや、理由は分かる。

煉獄の奴と夫婦なんざおいしい任務を仕組んでやった俺に対する、嫌がらせだ。

照れ隠しだろ。



互いに名前で呼び合うほどには進展したらしいが、

こいつらにそれ以上を求めるだけ無駄だ。


終わりが近いのを惜しむような内容の手紙が双方から届いた時は、
さすがに酒が不味かった。


揶揄いはするが、上手くいかれるとそれはそれで気に入らん。


だがまぁ…こいつら阿呆だしな…
俺様がいねぇと永遠に話もできねぇだろ。





「よぉ」

「…あぁ…宇髄さん…今日も顔面が無駄に整ってますね…」

「まだ頭やられてんのか?」

「いいえ…心からの言葉です…」

「鬼は煉獄の奴が斬った。利用されてた夫婦も無事だ。村の人間も無事。全員生きてる。…ちゃんとやり遂げたんだ、そう気ぃ落とすな」

「…………宇髄さんが慰めてくれてる…」

「その顔やめろ」





天変地異か?驚きすぎだろ。



無事にやり遂げだ。

そして生きて帰った。


…それだけで、十分なんだよ。



Aを抱えて煉獄が蝶屋敷を訪れた時、
ちょうど俺もその場に居合わせた。

血相を変えて胡蝶に説明する煉獄の姿に、俺も胡蝶も少なからず驚いたもんだ。



柱は常に冷静に、皆の規範であり、……

そんな御託は、
好いた女の前じゃ、二の次だ。…なぁ、煉獄。





「うっし、あとは俺の役目じゃねぇな。大人しく寝て待ってろ」

「…杏寿郎さんに、合わせる顔がありません」

「何言ってんだ、今更逃げられるわけねぇだろ」

「……でも、」

「いい加減腹くくれ。派手にな」






上手くいくのは、気に入らないが。



…こいつも、煉獄も、

いつ失うか分からない時間、


少しでも、一緒に居たらいいんじゃねーの。





.

20.→←18.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (67 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
158人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まゆ - 無理のないように頑張って下さい!ユリアさんのファンになりました٩(๑>∀<๑)۶ (2月4日 9時) (レス) @page19 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - まゆさん» うわーーんコメントありがとうございます( ; ; )ドキドキ!嬉しいです!頑張ります(*´˘`*)♡ (2月3日 22時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - とても素敵なお話です!読んでいるとすごくドキドキしました♡続きが気になります!更新を楽しみにしてます⸜( •⌄• )⸝ (2月3日 15時) (レス) @page16 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - にこさん» ( ᴗ͈ ᴗ͈)” 勢いのまま完結まで書き切りたいと思います(*˙˘˙*) (1月23日 1時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - さやさん» (*´˘`*)♡ (1月23日 1時) (レス) id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユリア | 作成日時:2024年1月21日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。