あなたはいつだって〈煉獄杏寿郎〉

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「宇髄！！連絡ありがとう！！」

「おー…Aチャン大丈夫だったか？」

「何とかな！君がすぐに知らせてくれたおかげだ！」





月曜日。



校門に仁王立ちしていた煉獄が、

俺の姿を見つけるなり、大声を上げた。



マジで朝からうるせーよ。



結局Aチャンに言い寄っていたあの野郎は、

あの日付けでバイトを辞めたらしい。


…まぁ、実質クビみたいなもんだろ。



それを知ったAチャンが、責任を感じてるようだって

煉獄が申し訳なさそうな顔を浮かべた。





「…感じそうだな、確かに」

「俺がもっと上手くやっていれば…。Aも働き辛くならずに済んだだろうな」

「Aチャンの身の安全のほうが大事だろ」





Aチャンは被害者で、

こいつはそれを助けただけだっつーのに。


…似た者同士、ってことかね。





「で？どーだったよ」

「む？何のことだ？」

「まさか、ただ側にいてやっただけとか言うんじゃねぇだろな」

「抱きしめて眠っただけだ！！」

「…お前ほんとについてんの？」





ついている！！

と相変わらずの大声を上げた。


冨岡が睨んでんぞ。



好き合ってる者同士、

見事付き合い始めたってのに…手を出さないとは。


煉獄らしいといえば、らしいか。





「じゃあバイト続けんの？Aチャン」

「うむ、店主にも辞めないでほしいと言われたらしい。迷惑をかけた分も、頑張って働くそうだ！」

「偉いねぇ、本業は学生だってのに」





そうだろう！とこれまた自慢げに腕を組んだ煉獄に


何でお前が偉そうにするわけ？と思ったが

…面倒なのでもう突っ込まない。



また近々、飲みに行こうかねぇ。





「ま、上手くいってんならよかったじゃねぇの」

「Aは素直で可愛くて、その仕草も言葉も全てが愛おしい！！」

「やめろ惚気んな」

「聞いてくれ宇髄！俺の恋人がどれほど愛いかを！」

「やめろっつってんだろ！！」





耳を塞ぎながら早足で校舎へ向かう。


塞いでんのに普通に聞こえんだけど。

声量どうにかしろ。









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