19☆ ページ19
.
「お…まえ、それデートじゃねぇか!!」
「うっ……む…そう、だな…」
翌日。
週末彼女と会うことを宇髄に話した俺は、
案の定…
そう言われてしまった。
うむ、分かってはいたのだ。
Aにもそう言われたしな。
「マジで惚れてんの?」
「惚れっ…!?違う!!断じて違う!!」
「いや顔赤ーよ」
「この話はこれでお終いだ!!」
「終うかよ。派手に詳しく聞かせろ」
くぅ…派手好き男め…
たが正直の所、
俺自身分からなかった。
何故こうもAとの時間を欲しているのか。
彼女と居る時間が、
どうしてこんなにも心地良いのか。
「そりゃお前、そのコに惚れてっからだろ」
「……そう軽々しく言わないでくれ」
「遅い初恋ねぇ…」
「は…つこ…い…」
「お前マジでおもしれーのな」
派手に応援してやるぜ!初恋!
と背中を叩く宇髄。
うむ!揶揄われているな!
もしもこれが本当に、
『恋心』というものならば。
俺に分かるはずがない。
今までに、抱いた事がないのだ。
「で?どこ行くわけ?」
「博物館に連れて行こうと思っている!」
「…ハァ…却下」
「よもや!?」
「初デートだぜ?地味すぎんだろ」
「し、しかし…」
「水族館はどうだ」
聞こえた声に振り向く。
腕を組んだ冨岡が、
心なしか自信を含んだ顔で見ている。
「無難っちゃ無難だが…ま、いいんじゃね?」
「水族館か…」
「…あの一面青の空間は落ち着く」
ムフフ、と笑った冨岡。
なるほど!さすがは水柱だ!
それから宇髄にあれこれアドバイス?なるものを受け、
俺はAにメッセージを送った。
水族館はどうだろうか、
行きたいです、私水族館大好きです!
そんな嬉しそうな文面に、
思わず表情が緩む。
…これが、
誰かを好きになるという感情ならば。
俺はもっと、
感じてみたい。
.
882人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゃも(プロフ) - すごく好きな内容でした!キュンキュンしたり感動の涙を流したりしてしまいました!続編待ってます! (2023年1月11日 1時) (レス) @page50 id: fdbe52dffa (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 澪凪さん» 最後までお付き合い下さりありがとうございましたー!。゚(゚´ω`゚)゚。 亀更新ですみません。゚(゚´ω`゚)゚。 また長編書く際も読んでもらえると嬉しいです! (2021年11月29日 12時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 京華さん» 長らくお待たせしてしまって申し訳ないです。゚(゚´ω`゚)゚。 完結まで見届けて下さって感謝しかありません。゚(゚´ω`゚)゚。 ありがとうございました! (2021年11月29日 12時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - 完結おめでとうございますっ!!いやもう素晴らしすぎてトリコになっていました!!!お疲れ様でした!!!! (2021年9月29日 21時) (レス) @page50 id: f9618e512a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 完結おめでとうございます!ユリアさんの煉獄さんは格好良くて本当に大好きです!ユリアさんの煉獄さん愛が滲み出すぎて私は毎回溺れています、笑...不甲斐ないなんてとんでもない!更新嬉しかったです!ありがとうございました!!! (2021年9月27日 23時) (レス) @page50 id: 483ff1bb3b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユリア | 作成日時:2021年3月27日 23時