あなたはいつだって〈煉獄杏寿郎〉

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次の週末、空いているだろうか。

　


お店を出て、

私を送ってくれている煉獄さん…杏寿郎さんの言葉に


頭の中がフリーズした。



聞き間違い…？





「A？」

「…ぁ…え、週末…ですか？」

「うむ！こうして仕事終わりにでは時間が足りないからな！休みの日に会えればと思ったんだが、」





聞き間違いじゃ、なかった。


週末に会えないかって、そう聞かれてるんだ。



どうしよう、


どうしよう…！





「…すまない、困らせてしまっただろうか」

「っいえ！いいえ！土曜日、土曜日なら空いてますっ！」

「！…そうか、今週はうちの学校も休みだ！」





パァッと笑顔を浮かべた杏寿郎さん。


うぅ…可愛い。





「行きたい所はあるか？」

「……えっ」

「ん？」

「…な、んか…デートみたいだなって……」





ほらまた。

言わなくてもいいことを。


恥ずかしい。消えてしまいたい。



杏寿郎さんが足を止める。


恐る恐る振り向くと、

顎に手を当てて何やら考えているようだった。





「あの、ほんと……毎度ながら変なことを言ってしまって申し訳ありません」

「ふむ…そうか、それもそうだな」

「気まで遣わせてもうほんとごめんなさい」

「いや、Aの言う通りだ！」





へ、と間抜けな声を漏らした私に

杏寿郎さんはまた、楽しそうに笑って。


私の頭に、

ポン、と手を置いた。





「デートに誘ったら、受けてもらえるだろうか？」

「なっ…！？」





きっと私は今、

ひどい顔をしているに違いない。


だって、しょうがないよ、


杏寿郎さんが、

こんなに色気たっぷりに、
こんなこと言ってくるなんて、

そんなの、

知らなかったんだもん。





「ははっ！また顔が真っ赤だぞ！」

「…とんでもない人ですね…」

「よもやっ！？」

「女たらしですっ…！！」

「それは誤解だ！！」





食事に誘ったのも君が初めてだ！


と慌てて弁解した杏寿郎さん。



待って、

そのほうが私にとっては大問題です。







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