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「そっか、良かったやん！」
悲しい笑顔で微笑んだ後に彼の口から出た言葉は意外なものだった。
「Aに会いに来たって事は、まだAのこと好きってことやと思うし。」
「ずっと会いたかってんやろ？もっと喜んでや笑」
『そうだけど、でも…』
この心のもやもやを上手く言葉にできない。
「俺のこと気にしてるんやったら、もういいから」
「応援してる。」
『え、ちょっ！！』
言いかけたところで、私のスマホが着信音を告げる。
北人からだった。
「俺もう行くから。」
声をかける隙も与えず、じゃあまた。とヒラヒラ手を振り去っていく壱馬。
その背中を見送りながら、私はスマホをタップして電話に出る。
『…もしもし』
“あ、A…？”
『うん笑どうしたの？』
“良かった…、繋がって”
“来週、空いてる？”
『来週…？うん空いてる…けど』
“じゃあ、その日俺予約ね？”
『分かった笑じゃあ…』
電話を切ってため息をつく。
北人からの電話を無視して彼を追いかけることもできた。
だけどそうしなかったのは、私が選んだのは、壱馬でない北人なのだと実感した。
『最低だ…』
月明かりが照らす公園で、何度も自分に問いかけても答えは見つかりそうになかった。
まるで、出口の見えない迷路に迷い込んだように。
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フルール(プロフ) - 愁(ｼｭｳ)さん» いつも読んで頂いてありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。不定期になりますが、今作も楽しんで頂けるよう頑張りますね(^^) (2021年1月3日 20時) (
レス) id: b1c3d2b542 (このIDを非表示/違反報告)
愁(ｼｭｳ)(プロフ) - 新作スタート、おめでとうございます。そして、今年も宜しくお願い致します。切ない始まりですが……先の色々な出来事を想像させて貰える展開に、新たな楽しみが増えました。くれぐれも、ご無理のない様に進めて下さいね。 (2021年1月2日 20時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルール | 作成日時：2021年1月1日 19時
