ファインダー越しの 2【tatsuya.f】 (ページ24)

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『少しだけ…時間欲しいかも。辰哉の事は今でも好きだよ…ただ…不安で』

「じゃあ、また一緒に前みたいに暮らそ？」

「それで…もう、不安にさせないから。また付き合ってもいいって思ったらその時に返事ちょうだい？」

辰哉は優しく私のことを抱きしめてくれた

『ねぇ大好きって毎日言ってもいい？』

そう聞くと辰哉は私の頭を撫でながら当たり前だよ。と言ってくれた

『じゃあまたなにかあったら連絡ちょうだいね』

仕事場を引き払う日、何も無くなった部屋に私と川野くんと三上さんの3人だけになっていた

「Aさん…これからも頑張ってください」

『もちろん。2人とも頑張ってね』

私は2人と握手をして部屋を引き払った

帰りのタクシーで携帯を見るとネットニュースは私の個展の事、引退の事がたくさん書かれていて胸が熱くなった。

あの日、何も無かった私を救ってくれたのは内山さんで

川野くん三上さんという仕事仲間ができて

辰哉と出会って

あの時の私からは少しは成長出来たのかな