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辰哉や向井くんが帰った後私は1枚ずつ写真を片付けた。
未練。
私の人生の全てだった。
家族や友達をのけても彼と過ごした時間は全てが未練だった
それは離れてから初めての気持ちだった
「僕らが残りはやるんで先に帰ってください」
そう声を掛けてきた川野くんと三上さんはいつもより大人びた顔で笑ってきた
でも。そういうといいんで！と川野くんは強引に写真の撤収にとりかかった
「いい加減幸せになってください」
その言葉で私はハッとした。
『ごめん。』
私はそれだけを言いトーク履歴の1番下の深澤辰哉をタップした
『ねぇ、今どこ？』
「家だよ。あの時と変わってない」
携帯越しに聞こえる彼の声は何も変わっていなかった
『本当に今から行くよ……私…』
「それ。俺から言わせて」
それだけ言われ私は車にエンジンを掛けあの日のあの家に向かった
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作者名：えなち
| 作成日時：2023年3月25日 22時
