5歳児なんて言わせない【shota.w】 (ページ36)

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12月の半ば。今日は帰り遅くなるけど日付け超える前には帰るからと翔太は家を出ていった。時計を見ると19時。私はパソコンの電源を切りオフィスを出る。

「田中さーん。今帰りっすか？」

ニコニコと私に駆け寄ってくるのは同じ部署の前田和樹。

『そう、お先に失礼するね』

会釈して歩き出すと、話したいから駅まで行こうと言われる。話したい。という割にはしょうもない内容で私は話半分で、カレーが作れるんだからシチューくらい作れるかも。とか考えながら歩いていた。

「あのっ、田中さんって彼氏さんいるんですか？」

『いや、いるけど遠距離なの』

と、適当に嘘をつくと寂しくないですか？遠距離ってどんな感じですか？とグイグイくるから私は電車くるからと巻き上げた。

『ただいま〜』

翔太は23時過ぎになるって言ってたから晩御飯の準備をする。

23時過ぎ鍵が開く音がする

『おかえり』

靴を脱ぐ翔太に抱きつくと、ん。と大きな花束を渡してくれた

『これ、、』

「3年記念日だから……いつもありがとう」

花束を抱きしめありがとうと抱きついた