45.tatsuya side ページ45
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“若き天才カメラマン×今話題のジャニーズ”
チラッと中を目を細めて見たがちゃんと見る勇気はまだない。
気づけばあれから2年が経っていた。
康二がカメラマンの人と対談企画してるとは聞いてたが相手が誰かは聞かなかった。いや、聞けなかった。
聞いた所でどうすることも出来ないのは分かっていた。
「いや!ほんまにな!べっぴんさんやねん!Aさん」
苗字呼びじゃないんだ。何回もモヤッとした。
けれど俺にはそんな事をいう権利なんて無かった。
「あっ!!!ふっかさぁ〜ん!雑誌見てはるんです!?」
「ん?あぁでも俺にはカメラとかさっぱりだから」
ははっと乾いた笑いで交わすとあべちゃんからの視線を感じた。
かなり前にあべちゃんとAちゃんが出版社ですれ違った話を聞いた。
「もう会わないの?」
「いや〜もう好きじゃねーから。何年前の話してんの〜?」
そんなの真っ赤な嘘だ。
めっちゃ未練タラタラ。あの時の俺は色んなプレッシャーに押しつぶされそうで別れる選択を取らざる得なかった。
会えるなら会いたいけどあんなワガママな別れ方をした俺が今さら。そんな言い訳ばかりの2年だった。
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作者名:えなち | 作成日時:2023年3月22日 10時