ファインダー越しの【tatsuya.f】 (ページ32)

今日:6 hit、昨日:9 hit、合計:236,803 hit

32. ページ32

・

それから私は毎日仕事をした。

毎日写真を撮り続けた

家を追い出されてから目まぐるしい環境の中でなにも考えられなかった。けれど、ここからは自分でどうにかしていかないといけない。それからはとにかく必死だった。

やっと落ち着いて軌道に乗った時、初めて私はプロのカメラマンだ。って思った。
責任もあった。内山さんの紹介で出会った若き才能の川野くん、三上さん。彼女らの生活は私にかかっていた。

その時くらいから今までとは違う色んな責任だとかを感じるようになった。

・

『辰哉の質問に答えられてるか分からないけど私も紆余曲折して今の立ち位置があるの。それってみんな同じだから。それが長いか短いかって人それぞれだからさ。』

「責任とか……やってけっかな…」

私は辰哉の頭を優しく撫で大丈夫だよ。と伝えた

『いつでも私がいるよ。』

帰ろうか。そう言い私たちは我が家へと帰って行った