ファインダー越しの【tatsuya.f】 (ページ18)

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翌日、私は辰哉の帰りに合わせてレンタカーを借りて待ち合わせ場所で待っていた。

「これ。運転してもらうから。Aちゃんソイラテね〜」

『ありがとう…』

辰哉のこういうナチュラルな優しさに触れてキュンとした

車内ではお互いの好きな音楽を流して
今日あった出来事を話してくれた

「あーーいつかAちゃんに俺らの写真撮って欲しいな」

『いーじゃんそれ。いつか撮らせてよ』

「撮って欲しいし俺の彼女って紹介したいな」

『紹介したいの？』

「あーーでもAちゃんちょーかあいーから会わせたくないかも」

なんてブツブツ言いながらこんな歳になっても仲のいい友達がいる辰哉が若干羨ましかった

『辰哉は本当に友達と仲良いよね』

「うぇ〜？そうかな。まぁ四六時中一緒にいるし大切な仲間って感じ？」

『なんかそういうの良いよね』

「Aちゃん前、ポートレート撮るといい別れ方しないっていってたじゃん。」

『あー。そう。まだまだ駆け出しのカメラマンの時に撮った友達も喧嘩別れしちゃったし親とも18から会ってないかも』

「でも今は辰哉くんいるから大丈夫だね」

横をチラッと見ると目を細めながら頭を撫でられた

『そうだね。辰哉がいるからいいよ』

外を見ると都内では見えない満点の星空が広がっていた