その日のまえに【shota.w】 (ページ7)

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「1年記念日夜遅くなると思うけど会いたいから俺ん家にいて欲しい」

蓮の家でくつろいでいるといつもの優しい声で言われ私はじゃあグラタン作くるね！と言った。

蓮と付き合ってもうすぐ1年。

一緒にいる時間はなにも考えなくてこの人と付き合えて幸せだな。と思う瞬間が多い。

でも、家に帰ると一気に現実に引き戻される。

またおかえりって翔太くんが言ってくれるんじゃないかって、有り得ない期待ばかりしていつも玄関のドアを引く。

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「なぁ、まだ俺のこと好きなわけ？」

久しぶりの翔太くんに私は涙が止まらなくなった

『どこ行ってたの？私ずっと待ってたんだよ？』

私がぎゅっと翔太くんに抱きつくと翔太くんはやれやれという顔で私の頭を愛おしそうに撫でる。

「もう置いてかないから。」

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はっと目が覚めた。枕は涙で濡れている。

久しぶりに翔太くんの夢を見た。
もう、あんな幸せな日々は戻ってこないし
私には蓮がいる。

私はもう一度目を瞑りあんな悲しい夢を見ませんように。と眠りについた。