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「まっじでごめん。」
熱のせいか少しトロンとした目で何度も謝ってくるのがおもしろくて座ってていいよ。といい買ってきたものを冷蔵庫に詰める。
『翔太くんご飯とか薬は？』
「んー。飲んでないしなんも食ってねえや」
冷蔵庫を開けるとお水くらいしか入ってなくて翔太くんの方を見ると目を逸らされた。付き合い始めた時も翔太くんの家の冷蔵庫を見て毎日何食べてるの！？って言った記憶があるな。と思いながら買い物袋からお粥や卵を出す。
「用意周到じゃん」
『翔太くんの事だから冷蔵庫になにもないと思ってました〜』
なんて意地悪っぽく言うとグハハとあの時と変わらない笑い方をしてくれることが嬉しくて少しだけ照れた。
『ちゃんとフーフーしてゆっくり食べてね』
「うわっ！！うまっ！！あっつ…」
だから言ったじゃん。なんて目で見るとヘラヘラ笑うけどご飯を食べてる姿を見るとあ〜こうやってご飯を美味しそうに食べるところ好きだったな。なんて思ってしまった
ご飯を食べ終えて薬も飲んだ頃には心做しか翔太くんの顔色は良くなっていた。
『私、そろそろ帰るけどちゃんと寝るんだよ。うどんとか冷蔵庫入れといたからちゃんと湯掻いて食べてね』
帰り支度をしながら説明してるのに聞いてるのか聞いてないのか分からないようなへーへーと返事をする翔太くん。
じゃあ、と言い立ち上がると翔太くんは私の腕を掴んでじっと見つめてくる。
『帰れない』
「帰らないでって言ったら困る？」
「今日だけでいいから。何もしないから一緒にいて」
あの翔太くんの綺麗な瞳に捉えられ私はなにも言葉が出てこなくて
離して、
帰るよ
嘘、一緒にいたい
今日だけ、
頭に浮かぶどの言葉も声に出来ずそのまま立ち尽くしてしまった
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作者名：えなち
| 作成日時：2022年11月13日 11時
