その日のまえに【shota.w】 (ページ15)

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付き合ってから翔太くんは私を色んなところに連れて行ってくれた。記念日とかいちいち覚えてられないとか言ってたくせに毎月きちんと祝ってくれるし誕生日にはちょっといいご飯屋さんに連れて行ってくれた。

仕事で上手くいかないことがあったら夜中なのに車で遠くの海まで連れていってくれた。

翔太くんが悲しいことがあったら私も一緒になって悲しんだし

私に楽しいことがあったら翔太くんも喜んでくれた。

『ねぇ私たちってもしかしてずっと前から会ってたのかな』

翔「まーーやっと巡り合えたって感じじゃね？」

テレビを見ながらそう言う翔太くんの耳は赤く染っていた

『ねぇ翔太くん。私たちこれからもずっと一緒にいられるのかな』

チラッと翔太くんを見ると翔太くんは小指を出てきた

私はその綺麗な小指に自分の小指を絡めた

翔「なにがあっても俺、Aちゃんと一緒だから。俺、超好きだし超幸せ」

我ながら子供じみた約束だと思う。指切りげんまんなんてそんなの成人した私たちが信じれるものなんかじゃないのに、この約束はこれから先一生私の心に残るだなんてこの時は思わなかった。