好きか嫌いで言ったなら……【約ネバ】【短編集】

▽ ページ8

「ぇぇえ！！！私のせいで……ごめんなさい、A……！、」


ペコペコ頭を下げる私にいいよいいよと笑ってくれるA。

頭を下げた時私はひとつの物に吸い込まれた。



「A……その足……」


私が指さすとみんなでそこに注目した。


「急に腫れだしたな。」


レイが困ったようにいう。



『大丈夫』


そうAは言ったけど、それ以降はレイの隣にいることになった。




「……Aが私に言わなかったの、心配させたくなかったから？」




『ああ、違うって言ってるでしょう？
私が言わなかったのは忘れてたの。』



でも……と言おうとして辞めた。
Aがすごい顔でこちらを見ていたから。



これ以上言うなって顔に書いてある。



そのものすごい顔に私はプッと吹き出してその後は鬼ごっこの鬼役なんか忘れてAとたくさんおしゃべりした。


そしてAの捻挫が治ったら一緒に逃げようねって約束したのであった。

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