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「A、レイお手伝いありがとう。
もう夕飯の準備は出来てるの、さぁ行きましょう」
ママに手を引かれ3人で食堂に入っていく。
食堂に近づいていくにつれ、サッパリしたいい匂いが漂ってくる。
『いい香りね。』
Aはスウと鼻息をすう。
少し気分がいい俺はそうだな、と笑顔で返した。
Aにもみんなにも無愛想な俺がこうして笑顔を向けるのは事実を知ってから以来だ。
本当の笑顔で笑えたらいいんだけどな。
『……レイぶさいく。』
唐突に言われた言葉に正直戸惑う。
「……は」
『なんかつまんなそうだなって思ってさぁ。
もうちょっとで
彼女の言うお別れは里親話のことだ。
先日報告され、来週辺りには出荷。
正直に言う。
こいつの命を救える可能性は低い。
でも俺は最後までこの命を見ていたい。
この純粋な程に白く美しい命を。
「悪ぃ」
Aには幸福な未来が見えていて欲しい。
それがこいつの命を無駄にしないただ一つの方法だったから。
『ね、ママ。ママもそう思うでしょう?』
Aは笑った。
でも俺にだけわかった。
彼女の頬をつたう汗を
きっとAは事実を知っている。
アホだ、バカだ。
生きたいなら正直に言え
もう俺には、何も出来やしないんだから―――
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ドラゴン(プロフ) - HΛLさん» いつでも見に来ます!まあ僕も学生なので時間は限られてしまいますが‥‥ (2019年4月9日 22時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
HΛL(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます!!夜なので寝ろと言われてますが……(一応学生ですので笑)そんなことされたら一作作ろうかな……なんて調子に乗ってしまう!! (2019年4月9日 22時) (レス) id: f585696774 (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - 右ぽちもお気に入り登録もどっちもしました! (2019年4月9日 22時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
HΛL(プロフ) - ドラゴンさん» さっき作ったばかりなのにもうコメント……!!ありがとうございます!更新1日1回を見安にしてるのですが……頑張ります! (2019年4月9日 22時) (レス) id: f585696774 (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - すごく面白い!更新頑張ってください (2019年4月9日 22時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HΛL | 作成日時:2019年4月9日 22時