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…
『…うぁ、…ひ……らぇ…くしゅぐったあ…っ…』
「…ほんと、酔った時のAはおばかさんだねえ…」
その静かな部屋に、確かにちゅくちゅくと“なにかしら”をする音が聞こえる。…何度も「くすぐったい」と繰り返すヌナの、アホみたいな声と。
…なんで俺は、こんなもんを見てんだ、…？…もしかして、コイツ、友達のフリして酔った勢いでヌナのこと、…
いや、待て、ここで出たら、ここで出たらバレるだろ、でもっ、でも、目の前で、ヌナがいいようにされて、これが不本意だったらマジの犯罪だし、最悪孕まされたり、病気移されたり、…ああもう、だからって動けねえ…！！
『ん…ぁ…じん…じんらめぇ…』
「なんで、？俺たち恋人じゃん、…」
………
……………え、？
『しょ…こぉ……じょんぐ…ぅ……』
「…ん？」
『…んん……じんん…もおおわりい…あたしねむいからねゅ』
「ちょ、A？…はあ、だめだこりゃ」
目の前の男は、ふう、と深くため息をついてヌナの上から降りた。ベッドの縁に座り、その後ろには既にすうすうと寝息を立てるヌナ。…酔ってバカになってるまではよかったけど、襲うことはできないくらいのバカだったみたいだ。
………でも…
「君さあ」
「っ、！！！」
突然の呼びかけにびくびくっと肩が震え上がる。…俺の声が漏れちゃいけない。そう思って、自然と口元に手が伸びる。
「俺のA取らないでくんないかなあ。君が誰かなんてどうでもいいんだけど、横取りまでされると困るんだよね。俺たち恋人同士だし、Aは俺のだから。…早く他へ移りなよ、居候くん」
「…、……っ…、」
「…あ、あと、Aに手出したら、許さないからね。そのときはしっかり警察に突き出してあげるから、…Aの優しさに免じて、今は黙っといてあげるよ」
「っ、……、！」
「…じゃーね、居候くん。無防備に眠るAが可愛いからって襲ったらだめだよ」
「…、……」
…パタン。ドアが閉まって、玄関の重い扉も閉まる音がした。
その途端、ドッと汗が吹き出す。俺に向けての言葉、…この人、俺が指名手配犯で、ここに居候してるってことも、…全部わかってるんだ、…
……見かけと違って、とっても鋭く、敏感な人だった。
……………ヌナの彼氏、…………か………、
〇
続く (更新停止中)
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リオナ - あの、更新はもうされないのですか？ (2019年7月17日 19時) (
レス) id: 6f626689fb (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - すごい読んでてワクワクします！！これからの展開が楽しみです！更新頑張ってください (2017年2月26日 10時) (レス) id: 99dcbf2a9e (このIDを非表示/違反報告)
みんち(プロフ) - 続きが楽しみですね♪ (2017年1月12日 0時) (レス) id: fce98acc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よも粉 | 作成日時：2017年1月4日 3時
