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○
「ん…なんか怖いんだけど」
『だぁいじょうぶ、友達の前髪とか切ったことあるから』
「それ男？」
『いや、女』
「……」
『あー動いちゃだめだからね』
「動いてないよ…」
『家政婦さんは私にハサミを持たせることも心配ですか〜…っと』
「まぁ…かなり心配」
『ほんと？私結構器用なのにな…』
「でも…なんでいきなり前髪切るって言いだしたの？」
『ん？邪魔じゃないかなーと思って。切るの得意だし、やってあげようかなって』
「じゃあその……えと…ア、アンタは、自分で前髪切ってる？」
『ちょっとした時はね。美容室に行く時間もったいないし。…あ、でもちっちゃい頃はお兄ちゃんに切ってもらってたな』
「お兄ちゃん？お母さんじゃなくて？」
『うん、お兄ちゃん。今考えたら不思議なんだよね。長さ揃ってなかったり、かなりガッタガタになってたけど、毎回喜んでお兄ちゃんに頼んでた』
「兄弟って、そういうものなの？」
『ん〜どうだろ、家によるんじゃないかなぁ。私の家は仲がいいって言えばいいかもってくらい』
「………俺も…前髪切ってくれるような兄弟欲しかったな…」
『ん？なに？』
「えっ？あっ…なんでもない！」
『あっちょっと暴れないでっ………よし！こんな感じ？はい、鏡』
「ん、……お…」
『どう？』
「…いい…」
『…ほんと！？ほら、言ったでしょ！こう見えて手先器用なんだってば〜！』
「うん…いい…」
『気に入ったの？』
「…うん…」
『ニヤけてるよ。わかりやすすぎ』
「…そっちだって」
『こんなに喜んでくれるとは思わなかったからね！やっぱりそっちでもカッコイイよ、ジョングクくん』
「…ほんと？」
『うん。ほら、お風呂入っておいで』
「わかった」
嬉しそうに前髪を撫でながら浴室へ向かう彼の背中を見送る。
いつもはクールに見えるのに、なんでああも可愛く笑うんだろう。
純粋に嬉しそうなジョングクくんの姿は、彼本来の姿に見える。
まるで…我が子の成長を見てるみたいな気持ちだ。
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リオナ - あの、更新はもうされないのですか？ (2019年7月17日 19時) (
レス) id: 6f626689fb (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - すごい読んでてワクワクします！！これからの展開が楽しみです！更新頑張ってください (2017年2月26日 10時) (レス) id: 99dcbf2a9e (このIDを非表示/違反報告)
みんち(プロフ) - 続きが楽しみですね♪ (2017年1月12日 0時) (レス) id: fce98acc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よも粉 | 作成日時：2017年1月4日 3時
