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黒です ページ9

『ん?』


その小さな写真、、黒ですね

それは明らかに画角が盗撮、観賞用植物の奥に座る3人にピントがあっていてかつお客様も入っていた


はぁ、弱りました

『はい、確認をお願いします』


スマホを返すと女の子は仙道様が横にいる中で当然のようにアルバムを開いた


その瞬間やばっという顔


きっとあの写真があったのでしょうね。あの仙道様も苦笑い


「君、、、俺が車から降りたところから来てたんだね」

「あの、その…」

「この写真、駐車場でしょ?○○パーキングの」



なるほど、、一枚だけではない様子


「これ、消せる?今一緒に撮った写真以外。今俺の目の前で」

「でも!!」

「あと、彼女に言った言葉も撤回してくれるかな?」

すでに女の子は涙目
笑顔だけどものすごい圧で女の子にお願いしてる仙道様は私への言葉をも注意してくれた

聞こえていたのですね。私は3人に背を向けていたのでわからなかったですが、こちらの様子を伺うお二人が視界に入った

「(大丈夫ぴょん?)」

口パクでそう言ってくれた気がした

なんと優しいのでしょうか、私も嫉妬の日と笑ったことを撤回せねば


『仙道様、私は大丈夫です。彼女も反省しているようですし…』

「でも俺はマスターさんへの暴言は聴き過ごせない」

「〜っ!!」

目の前で操作し終わった女の子は涙をこぼしながら軽く私にお辞儀をすると走ってお店を出て行ってしまった

あ、、お会計


『申し訳ございません仙道様…でしゃばったばかりに』

「いや、Aちゃんがあの子に声をかけなきゃあの子が間違った方向に行くところだったし何より…」


フォルダにはここから少し離れたパーキングに車を停めたところから写真を何十枚も撮っていたらしい。
車のナンバーまではっきりと写っていた為、ちゃんとゴミ箱フォルダからも消したのを確認したとのこと。


あの子の執着はすごいね、、、


『お客様、お騒がせしました大変申し訳ございません。この事はご本人達のためにもどうかご内密にお願いいたします』

一般のお客様のところへ向かい謝罪した。店主としてお客様に不快な思いをさせたのであれば当然の事です

2人のお客様は少しお年を召していたので3人のことは知らなかったみたいですが一応念を押しておいた

「いいえ、大丈夫ですよ」

「あなたは店員として立派でしたよ」

『ありがとうございます。後ほどサービスでケーキをお出ししますね』


お詫びの品はガトーショコラにしました

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作者名:ゆう | 作成日時:2023年1月28日 0時

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