シトラスソーダ122本目。いらない子 ページ39
ガチャンッと扉を閉める。
そして玄関で何となくボーッとする。
左手には中村さんからもらった箱。
私の目に映るのは、誰もいない無機質な部屋。
その部屋をボーッと見つめているうちに、
原因不明の寂しさが襲ってくる。
嗚呼、やっぱり私は────
『独りぼっち、なんだなぁ…』
思わず零れた本音。
口から零れ出した本音を聞いた私は、自分を嘲笑うかのように笑った。
この世に無くなっていい命なんてない。
誰かがそんなことを言っていた気がするけど、私はそんなことは綺麗事にしかすぎないと思っている。
確かに、この世に無くなっていい命なんてないとは思う。
でも、誰にも必要とされなくなったら、自分の価値がゴミ以下だと気付いてしまったら、こんな価値のない命なんて、どうでもよくなってしまう。
いっそのこと、死んだ方が世界のためなんじゃないか。
そう思って買った睡眠薬の瓶の数なんて、数え切れないくらいだ。
どうして私はいらない子なんだろう。
どうして私は人と違うんだろう。
どうして私は、どうして私は────
脳内を埋め尽くす疑問。
考えるだけで気持ちが悪くなってくる。
『……はぁ…台本読まなきゃ』
そうは思っても、何もする気になれない。
生まれつき、陽の光を浴びることが許されず、
ずっと影で生きてきた。
ずっと、ずっとずっと。
日に日に増えていく赤い線。
滴る赤は心の涙。
これはきっと、神様から与えられた私への罰なんだろう。
疾患を持って生まれた私への罰。
天邪鬼な私への罰。
才能のない私への罰。
愛を知らない私への罰。
愛し方を知らない私への罰。
────醜い醜い私への罰。
『ねぇ、父さん、母さん。私ね、父さん達が私をいらないって言った理由、やっと分かった気がするよ』
そう。
私はいらない子。
やっと分かったんじゃない。
理由なんてものは、とうの昔に分かってたんだ。
全ては、私が生まれてきたのがいけなかったんだね。
大好きで大嫌いな赤色にラッピングされた箱を
見つめた時、携帯が鳴った。
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真白(プロフ) - 茄月〜♭さん» 更新が遅れてしまって本当に申し訳ありませんでした。これからたくさん更新していきますので、続編の方もよろしくお願い致します (2017年12月25日 14時) (
レス) id: 230bf18932 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - もふうさぎさん» 行ってきました！おぉ！ライビュですか！作者は結構近い距離で声優さん達が見れました (2017年12月25日 14時) (レス) id: 230bf18932 (このIDを非表示/違反報告)
茄月〜♭(プロフ) - 続き待ってます！！ (2017年12月25日 0時) (レス) id: c6389f09a8 (このIDを非表示/違反報告)
もふうさぎ - ジャンフェス行って来たんですね…！私も行きたかった…(p´□`q）゜o。。でも、ライブの方でスーパーステージ見てました！ｗ (2017年12月17日 17時) (レス) id: e534d00e51 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - keyさん» 自分もほしいです(切実)どこの病院行けば処方してもらえるんだ…… (2017年12月16日 22時) (レス) id: 230bf18932 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真白 | 作成日時：2017年12月9日 19時
