夏祭り 水上さん ページ32
颯「お待たせ。待った?」
時間より早く来てしまった私は、颯くんの声にふせていた顔を上げた。
A「ううん!今来たとこ。」
なんて、恋人っぽい返しをしてみる。
颯くんと付き合い始めてから、初めての夏。
今日は、2人で夏祭りに来た。
颯「…浴衣、似合ってる。かわいい。」
そんなことをさらっと言ってくれる颯くん。
A「あ、ありがと///」
頑張って浴衣着てきてよかった!!
颯「A、りんごあめ食ない?」
A「食べるー!買お!!」
そう言って買ったりんごあめを、2人で並んで食べる。
颯くんのはぶどうあめだけど。
颯「…ねぇ、りんごあめも一口ちょーだい?」
A「えっ…///それって…」
間接キス…、だよね。
俺のも一口あげるから、とぶどうあめを差し出す颯くん。
A「い、いいよ…!」
そう言って颯くんのぶどうあめを舐める。
(っきゃー!!間接キスしちゃったよー///)
颯「ふふっ、Aの顔、りんごあめみたいに真っ赤笑笑」
A「え!?もう、いちいち言わなくていいのー!!」
しばらく、たこ焼きを食べたり、金魚すくいをしたりして過ごした。
すると。
颯「A、俺ちょっと疲れちゃった。人少ないとこ行こう。」
A「え、大丈夫?いいよ、行こ!」
疲れちゃったのか…。
大丈夫かな?
でも、心配する私をよそに、颯くんはずんずん進んでいく。
(…颯くん?疲れてるんじゃ…?)
しばらく歩くと、人の少ない神社の階段が見えてきた。
颯「ここ座ろう。」
階段に腰を下ろす。
颯「あ、そろそろだ。A、空見て。」
A「え、空?」
空を見上げると。
ドーン。
一輪の花が、夜空に咲いた。
つられて、他の花火も上がった。
A「っわー!きれー!!」
颯「喜んでくれて良かった!…どうしてもAと2人で見てくて。」
そう言うと颯くんは、私のほうを向いて身をかがめた。
ドキン、と胸が鳴る。
颯くん、と言おうとしたとき。
颯くんの唇が、私の口びるに重なった。
花火の上がる音が、遠くに聞こえる。
鼓動が、やけに大きく聞こえた。
颯「…好きだよ。」
耳元で囁かれる。
私の顔は、またりんごあめのように赤くなった。
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園川ひとみ(プロフ) - りりあさん» 本当ですか!?嬉しいです!!本当にありがとうございます!! (2019年9月9日 19時) (レス) id: dafc3b1dea (このIDを非表示/違反報告)
園川ひとみ(プロフ) - ななこさん» ありがとうございます!リクいただけて嬉しかったです!!本当にありがとうございましたー! (2019年9月9日 19時) (レス) id: dafc3b1dea (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - 完結大変お疲れ様でした!この作品とても大好きで1作目から読ませて頂いてました。とても大好きな作品です!大変お疲れ様でした! (2019年9月8日 22時) (レス) id: b31851315e (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 完結おめでとうございます!お疲れさまでした。また、リクエストに答えていただきありがとうございました(今更ですいません…)! (2019年9月8日 20時) (レス) id: d7b6da680b (このIDを非表示/違反報告)
園川ひとみ(プロフ) - ななこさん» リクありがとうございます!また書かせていただきますね! (2019年8月15日 20時) (レス) id: dafc3b1dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:園川ひとみ | 作成日時:2019年5月26日 17時