天才と恋しちゃっていいんですか!? ３ 【東大王】＜短編集＞

本音が。　伊沢さん ページ2

A「拓司さん、これはどう解くんですかー？」


ノートを差し出す。


拓司「あ、これはねー…。」



私にもわかりやすく問題の解説をしてくださっているのは、先輩の拓司さん。



そして、私の好きな人。






拓司「ここに代入してー…」



説明中の、真剣な顔つき。




いつにもましてかっこいい。




(わー…。見とれそう///)





拓司「わかった？」

A「はいっ！…こうですね!!」


ノートに問題を解いて、再び拓司さんに差し出す。



拓司さんの角ばった字と、私の丸っこい字。


それが並んでいるだけで、なんだか嬉しくなってしまう。





拓司「…うん、せいかーい!!」

A「やったー!!」

拓司「いぇーい！」



そう言って笑う拓司さんがかわいくて。



A「かわいい…。」




拓司「ん？かわいい？」


A「っわ！口に出てましたか!?」



(ヤバい!!)


顔がカーっとアツくなっていくのを感じる。




A「違うんですっ！私はただ、拓司さんが好きなだけで―」


拓司「へっ!?」




(あっ!!)




ヤバい、ごまかそうとしたら本音が出ちゃったよー!!






A「えーっと、今のは…」

拓司「好き？…俺のことが？」


(…終わった…。)




泣き出しそうになっていると。





拓司「…俺も。」

A「え…？」


よく意味がわからず、首をかしげる。



拓司「俺も、好きなんだけど…///」



拓司さんは、照れた顔で、確かにそう言った。







A「っえー!!ウソだ！本当ですか!?」

拓司「ほ、本当だよ…！まさかAちゃんに先に言われちゃうなんて…///」

A「あ、あれはつい本音が…///」



真っ赤になって見つめ合う私たち。







A「…拓司さん、大好きです。」




あぁ、また本音が出てしまった。

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