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風雅side

拓哉の熱が下がるどころかずっと上がり続けてるから、看護婦さんが先生を呼んでくれて。

それで先生が診察し終わると、なぜか俺だけが呼び出された。


病室のすぐ近くにあった、ちょっと狭い部屋に。


医「あの、今診察した結果なんですが。」

『はい』

医「今夜が峠かと思われます」

『え、』

医「たぶん、拓哉さんも気付いてらっしゃるかと。」

『え、そうなんですか?』

医「はい、なんとなくいつもと表情が違ったので。」

『実は、本人も今朝そんなことを言ってたんです。』

医「そうですか。」

『はい。
  ……で、今日が峠ですか。
  ほんとに。』


冷静にいようと思ってたのに、いざ口にしてみるとほんまにそうなんやなって思って、
涙が零れ落ちた。

医「はい」


お医者さんが言うんやから、間違いはないんやろう。

受け止めるしかないよな。


気を取り直して、零れ落ちた涙を拭った。




再び、病室のドアをガラッと開ける。


さっきまでいたナースさんはもうおらんくなってて、今は俺と拓哉の二人だけ。


拓「風雅?」

『ん?』

拓「俺の勘、あたってたやろ??」


この場合、正直に言った方がいいんかな?


隠し事はなしって決めたけど、これは例外にあたると思う。


でも、先生も「拓哉も気付いてると思う」って言っとったし。



もう、いっか。


『うん。
  あたってたよ』


拓哉の目と俺の目から、ほぼ同時に涙が静かに零れ落ちた。


『ごめん、拓哉』

拓「んーん、大丈夫。
  なぁ、ふぅが……」

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空詩(LARA)(プロフ) - Rinaさん» お問い合わせいただいたのに申し訳ございません。更新中の作品もございますので、是非ご覧ください。 (2022年7月20日 7時) (レス) id: 076b3c41d8 (このIDを非表示/違反報告)
Rina(プロフ) - 空詩(LARA)さん» そうなんですね。わざわざありがとうございました。公開楽しみに待ってます。 (2022年7月20日 7時) (レス) id: 31789ce312 (このIDを非表示/違反報告)
空詩(LARA)(プロフ) - Rinaさん» ものは全て編集中のため、パスワードをお教えすることができませんm(__)m大変申し訳ございません。ただ、この作品の他のパスワードをかけている作品の中で、前向きに編集中のものもありますので、公開をお待ちいただけますと幸いです。 (2022年7月20日 7時) (レス) id: 076b3c41d8 (このIDを非表示/違反報告)
空詩(LARA)(プロフ) - Rinaさん» コメントありがとうございます^ ^そういっていただけて嬉しいです(^^)little libraryについてですが、この作品は過去に書いたもので、あまりにも駄作になってしまったため手を付けられていない状況です(>人<)私の作品の場合、基本的にパスワードのかかっている (2022年7月20日 7時) (レス) id: 076b3c41d8 (このIDを非表示/違反報告)
Rina(プロフ) - こちらの作品めっちゃ感動しました。いきなりすみませんがlittle libraryのパスワードを教えていただくことは可能ですか?どこで問い合わせればよろしいのかわからなかったので、こちらに失礼します。 (2022年7月19日 22時) (レス) id: 31789ce312 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空詩(LARA) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/laraprofile/  
作成日時:2020年3月20日 22時

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