薬 指 （Orange）

隣の晩ごはん ページ10

二葉に相談してから1週間…。


タイミングを見計らうも、悠希の方も何か察知したかのように私を避けていて話せていない。


気まずくなっていらい三宅さんにも会えてなくて、いっそこのまま会わないままがいいなんて思ってた。


定時で仕事を終えてスーパーに寄って家に帰ると、


健「…あ！Aちゃん！久しぶり〜。」


鍵を開けている三宅さんとバッタリ会ってしまった。


「お久しぶりです。」


健「なんかかたくない？もしかしてしばらく会わないと距離感が戻っちゃうタイプ？(笑)」


「あ、いや…。」


健「あ〜！魚じゃん！煮るの？焼くの？」


相変わらず矢継ぎ早に来る質問におどおどしてしまう。


「…今日は焼き魚にしようと思って。」


健「いいな〜。俺もお腹減った〜(笑)」


「三宅さんって普段ご飯どうしてるんですか？」


健「ん？俺料理できないから3食外食！」


「それって体に悪くないですか？」


健「ずっとこんな生活だから慣れちゃったけど…今日はAちゃん家の夜ご飯食べたいな〜。


突撃隣の晩ごはん的な！！」


「いやいや！そんな大したものじゃないので！」


健「え〜。俺お腹減って動けない〜。


…ね、悠希くん今日帰ってくるの？」


「あ、いや…。」


健「…じゃあ今日だけ！夜ご飯お願いします！」


結局キラキラした目に耐えられず、30分後に家に来てご飯を一緒に食べることになってしまった。

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