2．クラスメイトに「俺と契約して魔法少女になってよ」と言われたんだけど【ハイキュー】

52話 ページ17

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み、見えない……


ようやくタオルをすべて取り込み、体育館へと運んでいるのだが、量が多過ぎて前が一切見えない。


少しずつ運べばよかったと後悔している。


このまま転んでも困るし半分くらい置いてまた取りに来ようか？

でもいちいちめんどいし置場所もないしな……


「朝比奈、だよな？それ前見えてるか？」


するとおそらく前方から、突如声をかけられる。


完全に視界が塞がっているので見えないが、おそらく男子バレー部の誰かだろう。


朝「……すみませんが名前を教えてもらっても？」


金「……ああ、見えないよな。金田一だ。半分持つよ」


そういって金田一らしい彼がさりげなく、タオルを持ってくれたお陰で、私の視界はようやく見えるようになり、頭をワックスで固め、らっきょみたいな細長いイメージがある少年をようやく目にすることができた。


てか、ずっと前から思ってたけど金田一って……



朝「金田一少年……？」


金「違うからな？俺は金田一勇太郎だから！一の方じゃねぇぞ！？」


おお、ちゃんとわかってくれた。言われなれているのかな？


私はそれは残念。あとタオルありがとう。と返し、一緒に体育館へ向かう。

その途中で唐突にあることを思い出す。


朝「そういえば、今練習中では？」


金「いや、今は休憩。俺はちょっとトイレにいっててたまたま朝比奈が見えたから……」


oh……マジか。つまり私は皆さんを待たせていると。

朝「あー、ごめんなさい。遅れちゃって」


あまりの申し訳なさに自然と視線が下に行く。


それに対して金田一は驚いたように目を見開いた。

金「え、謝んなくていいぞ！？初めてでそんな完璧にできる人なんていないし、してくれるだけでありがたいから！
それにドリンクは先に運んでくれてたからな！ひとりでそれだけやれるなら十分にすげぇよ！」


慌てて私をフォローしてくれる金田一。

私はお世辞でも嬉しくて、少し照れながらもきちんと金田一と目をあわせてありがとう、と伝えた。

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