36話 ページ45
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朝「ちょっと、待っ、て………」
屋上の扉の前、私は息を切らしながら膝をつく。
なにこれデジャブ。
そう思いながら息を整えていると、斎藤さんは呆れた目で私を見る。
斎「あんた、階段2階分走っただけでこんなになるとか………大丈夫?」
呆れた目を一瞬で心配する目に変わった。
……大丈夫じゃないからこんなのになってるんですけど!!わかって!!
息切れで声を出すのも辛く、心のなかでそう言うも、彼女の意識はすでに扉に切り替わっていた。
いや、はやいな。
斎「ちょっと。これ開かないんだけど。ホントにここあいてんの?」
ガチャガチャと斎藤さんはドアノブを回すが、それが開く様子は見られない。
私はそこそこ息が整ったため立ち上がると、ポケットからヘアピンを取り出し鍵穴に突っ込む。
ガチャン
鍵が開いたのを確認するように、私はドアノブを捻るとドアを開ける。
私は屋上に入る直前に振り向き、斎藤さんに行った。
朝「……ここ本当は立ち入り禁止だから言わないでね」
斎「……あんた、それ犯罪よ」
ドン引きしながら言われた。
*
朝「結局何で私と食べようと思ったの?」
誰もいない屋上に腰をつきながら私は聞いた。
それに対し斎藤さんは弁当箱を開けながら言った。
斎「別に、今日はいつも食べる子が部活や委員会の集まりでいないから暇そうな貴方を見つけただけよ。それに……」
朝「それに?」
斎「フレア・シャルールさんが言ったから……」
ブフッと私は思わずむせた。
そんな私の様子を気にすることもなく、彼女は興奮しながら続ける。
斎「最近話題になってる魔法少女は知ってるわよね?信じられないと思うけど昨日その魔法少女に助けられたの。その時色々愚痴を聞いてもらったんだけど昨日の貴方のこともいって、そしたらその子と仲良できるんじゃない?って言われちゃったの」
待て、私は確かに仲良くなれるといいかもねとはいったが仲良くなれるんじゃない?なんて無責任なことはいってないですけど!勝手に記憶改竄を行わないでくださーい!
心のなかで叫ぶもそれを現実で言えるわけもなく、私は適当にさいですか、と頷いておく。
斎「その顔信じてないわね!ホントに私昨日魔法少女に……「へえ、莉央魔法少女にあったんだ」ヒッ!」
突然上から降ってきた声に斎藤さんは短い奇声を上げる。
「やっほー二人とも。こんなところでなにしてんの?」
そういったのは私のクラス委員長、片桐さんだった。
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ももの助(プロフ) - 月夜見(つくよみ)さん» すみません、教えてくださりありがとうございます! (2019年7月6日 7時) (レス) id: d77ec042d8 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(つくよみ) - 誤字見付けたんで報告?しときますね。第四話での夢主が炎ジュエルに触って国見が「光るんだよ、それ」って言った表記が朝比奈ちゃんになってましたよ。国見が言ったって言ってるのに…。と、合ったので言っときます。 (2019年7月6日 2時) (レス) id: 1b059efec0 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - 残念です。仕方ないですね (2019年6月24日 18時) (レス) id: 796c431fbb (このIDを非表示/違反報告)
ももの助(プロフ) - すみません、実は月の魔法少女はもう設定を決めちゃっていまして……本当に申し訳ないです。少し遅くなるかもしれないですが月華さんをもとにしたキャラを出させていただきますね! (2019年6月24日 18時) (レス) id: d77ec042d8 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - わがまま言ってすみません。出していただけるだけで本当に嬉しいので…… (2019年6月24日 17時) (レス) id: 796c431fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももの助 | 作成日時:2019年3月5日 13時