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32話 ページ38





斎藤さんはそのあとも愚痴をしばらく続けていたが、唐突に口を閉ざし、俯いた。


斎「でも……あんなことするつもりはなかったの。ちょっとこらしめたいって思ったけど、あんなことするつもりは……なかったのよ」


……あ、そうか。


斎藤さんはさっき、エリックにあった直後の昨日の記憶はないといっていた。


そして今の様子だとさっきの黒いモヤになっていたときの記憶もない。


でも逆にいえば今日の朝の記憶はあるわけだ。


つまり斎藤さんのここでいう"あんなこと"とはさっきの机を牛乳でびしゃびしゃにしたり、つばさちゃんの人形を汚したり、罵詈雑言を書いたり……そういうことだろう。



斎「ねえ、私……どうすればいい……?」



斎藤さんは体育座りになって顔をふせる。



私はそんな彼女に少し迷った後、言った。



朝「謝ればいいんじゃないの?」


斎「え……?」



目を見開き私を見る。まさか返答が返ってくるとは思っていなかったのだろう。



朝「あなたもやり過ぎだと思うし、わた……じゃなくてその女もちょっと空気が読めていないし、協調性がないと思う」


ちょっと自分で言ってて悲しくなってきた。


朝「でも、あなたが謝れば向こうも謝ってくれると思うし、もしかしたらあなたが最初にしようと思ってたように……仲良くなれるかもね」


そういって斎藤さんを見ると、彼女は何故か顔を赤くしている。


……なんで?



キーンコーンカーンコーン


そこでもう一度なるチャイム。今度は一限目の終わりの合図だ。


朝「私いい加減戻らないと。あなたも授業はやくいってね」



そういって、私は国見英を肩にのせると校舎へと戻る。



途中変身を解き、国見英も人間に戻ったところで言った。


朝「そういえば何で斎藤さん顔赤かったんだろ……?」


国「……無自覚かよ」


隣を歩いていた国見英がそう呟いたとか呟いていないとか。

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ももの助(プロフ) - 月夜見(つくよみ)さん» すみません、教えてくださりありがとうございます! (2019年7月6日 7時) (レス) id: d77ec042d8 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(つくよみ) - 誤字見付けたんで報告?しときますね。第四話での夢主が炎ジュエルに触って国見が「光るんだよ、それ」って言った表記が朝比奈ちゃんになってましたよ。国見が言ったって言ってるのに…。と、合ったので言っときます。 (2019年7月6日 2時) (レス) id: 1b059efec0 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - 残念です。仕方ないですね (2019年6月24日 18時) (レス) id: 796c431fbb (このIDを非表示/違反報告)
ももの助(プロフ) - すみません、実は月の魔法少女はもう設定を決めちゃっていまして……本当に申し訳ないです。少し遅くなるかもしれないですが月華さんをもとにしたキャラを出させていただきますね! (2019年6月24日 18時) (レス) id: d77ec042d8 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - わがまま言ってすみません。出していただけるだけで本当に嬉しいので…… (2019年6月24日 17時) (レス) id: 796c431fbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももの助 | 作成日時:2019年3月5日 13時

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