12話 ページ14
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『ク、クマぁぁぁぁぁ!!!』
どんな悲鳴やねん。
私のツッコミをよそに、熊は光の粒となって消えていく。
エ「な、嘘だろ……!!」
エリックは驚愕した表情で私を見た。
残念ながら嘘じゃないんですねこれが。よくわかんないけど。
エ「チッ……てめえ名前なんだ」
私を睨み付けながら問うエリック。
私は「フレア・シャルール」と、この姿での厨二病チックな名前を答える。
エ「フレア・シャルール……覚えとけ、次は絶対倒す!!」
そう言い残すと、エリックは消えていった。
ええ……瞬間移動使えんのかよ。マジパネェなエリックさん。
そんなことを考えていると、何かが私の頭上に落ちてきて、頭に直撃した。
朝「いたっ……なにこれ」
拾い上げると、それはどこにでもありそうな熊のぬいぐるみ。だけど所々ほつれや汚れが目立ち、年期が感じられる。
国「それがさっきの怪物だな」
朝「うわっ……」
突然現れた人間姿の国見英。普通にビックリした。
しかし、
朝「どういうこと?」
確かにフォルムはにているが大きさが違う。すると国見英が説明を始めた。
国「あいつらは人や物の心の悲しみや憎しみを増幅させ、それを核にして怪物を生み出すんだ。そして今回核にされたのがこれだな。おそらく元の持ち主に捨てられたんだろう」
なるほど。そこから悲しみが爆発したって訳か。
でも、
朝「じゃあどうすんの?元の持ち主なんて知らないし、わかったとしてもどうせ捨てられちゃうんじゃないの?」
私が質問すると、国見英はしばらく考え、
国「……さあ」
と、短く一言だけ答えた。
朝「さあって……」
「お姉さん!!」
私が国見英に呆れていたところ、それは後方から聞こえた声に止められた。
それに反応し、私と国見英は振り返ると、そこには先ほどの女の子が立っていた。
「あのね、お姉さん!さっき助けてくれてありがとう!!」
朝「あ、うん」
国「何お前」
朝「うるせえ子供苦手なんだよ」
目一杯の笑顔でお礼を言う女の子に私は思わず顔をそらしながら相槌を打つ。すると国見英はいぶかしげな目で私を見た。
うるせえコミュ障舐めんな。
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ももの助(プロフ) - 月夜見(つくよみ)さん» すみません、教えてくださりありがとうございます! (2019年7月6日 7時) (レス) id: d77ec042d8 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(つくよみ) - 誤字見付けたんで報告?しときますね。第四話での夢主が炎ジュエルに触って国見が「光るんだよ、それ」って言った表記が朝比奈ちゃんになってましたよ。国見が言ったって言ってるのに…。と、合ったので言っときます。 (2019年7月6日 2時) (レス) id: 1b059efec0 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - 残念です。仕方ないですね (2019年6月24日 18時) (レス) id: 796c431fbb (このIDを非表示/違反報告)
ももの助(プロフ) - すみません、実は月の魔法少女はもう設定を決めちゃっていまして……本当に申し訳ないです。少し遅くなるかもしれないですが月華さんをもとにしたキャラを出させていただきますね! (2019年6月24日 18時) (レス) id: d77ec042d8 (このIDを非表示/違反報告)
月華 - わがまま言ってすみません。出していただけるだけで本当に嬉しいので…… (2019年6月24日 17時) (レス) id: 796c431fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももの助 | 作成日時:2019年3月5日 13時