私の心は結露のように【ワールドトリガー】 (ページ24)

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24話《最期》ページ24

『え……あ…ぇ、』

忍田さん達は勿論、私も驚いてしまった…

※Aが鍵をかけているので中の声は聞こえない為

優「……A…?」

元の身体は知らないネイバーで、性格も全然違うのに

髪も

声も

目も

その笑い方も

全部…全部知ってる…

本当にお兄ちゃんなの…？

『あっ………』

ずっと動けないでいる。みんなも扉の向こうで言葉を失っていた

優「…A、」

『…え、…と……お、兄、ちゃ…』

優「俺、遠征行きたくなかったな」

『え……』

優「行かなきゃお前とずっと居られたのにな」

『お兄ちゃ……』

優「後悔してるよ」

お兄ちゃんは燃えるような赤い目をしているのに、冷たい目を私に向けた

忍「ﾊｯ……鍵はまだかｯｯ？！」

あっちではなんか、騒がしくしてる

優「俺の代わりに他の人が死んでくれれば良かったのにな」

『……(絶句)』

何言ってるの？…こんなのいつものお兄ちゃんじゃない、

私の知ってるお兄ちゃんは

お兄ちゃんは…

いつも、皆のこと考えて

自分の事は後回し

それで……

それで…

私の事を一番考えてくれてた…

そんな人が、こんな事言うわけないじゃんか

『…がう…』

優「なに…？」

『違うｯｯ‼️お兄ちゃんはこんな事言わないよ！』

優「…」

『お兄ちゃんはいつも自分の事を後回しにして皆のこと考えて…

そんな人が自分より他の人が死ねばよかったなんて言わない‼️

見くびるな！！ばーか！！』

優「…ﾌﾊｯ!!」

『ﾌｪｯ？？』

優「やっぱ、お前が妹で良かった！」

『はい？…お兄ちゃん？』

優「ちょっと試した」

『なんで、、』

優「この質問で“そうだね”なんて言われたら俺、逝けないじゃんか」ﾆｶｯ

『…逝かなくていい…ﾎﾞｿｯ』

優「ん？」(優しく)

『ｯｯ……ううん、なんでもないっ、』

逝かなくていいよ、ずっと傍に居て欲しいが、本音だよ…？

でも、そんな事言ったら……困らせるだけ

優「A…最後にちょっといいか？笑」

そんな苦しい笑顔作って聞かないでよ…

『…い…いよ…』ｸﾞｯ…(涙を堪える)

“最後の言葉”なんて聞きたくないのに

｢いいよ｣って言うしかないじゃん…

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