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おそ松がカラ松を起こそうとすると一松が慌てたように
止めに入っておそ松の肩を持って後ろに下がらせた。
｢血を分けた兄弟が気持ち良さそうにスヤスヤと寝てるんだぞ？
それを起こそうなんて外道のやることだ！｣
｢そんな悪いこと！？｣
おそ松が反論をすると一松がおそ松の口元に人差し指を添えた。
ただし、顔は物凄く怖いが。
｢起こしたら俺がお前を殺す…！｣
｢な、なんの番人…？わ、分かったから…。ハイ松、あいつ怖くね？｣
『うん』
一松に怯えたおそ松が二人から離れていき、
離れたところから見ていたハイ松の肩を組んで言うと、
ハイ松は虚ろな目をしつつも即答に返事をした。
｢(まずい…どうしたら良い…？今すぐ逃げたい！
けど、コイツを残しては行けないし…)｣
コイツというのはソファーで気持ち良く寝てるカラ松のこと。
どうすれば良いか分からず嘆いていたその時だった。
｢カラ松、ハイ松。これ食べる？｣
『…え、それって…』
｢(っ！それはぁ！！！)｣
おそ松が上の棚から引っ張り出してきたのは煮干しだった。
ハイ松もおそ松が手に抱えている煮干しを見て、
誰のか何となく察して一松を見ると一松も目を見開いていた。
｢これね、一松が猫にあげる為にいつもここに隠してんだよ。
すげー美味いんだよな！｣
おそ松が片手いっぱいに煮干しを抱えて食べようとした。
｢うがぁぁぁ！！｣
｢うわぁっ！｣
我慢ならなくなった一松がおそ松を殴る。
そしておそ松は殴られた衝撃で尻もちをついた。
｢え、えぇーーっ！？｣
｢あー！風邪で手が勝手に！うおっほっ！げほっ！げほ！｣
｢いや、風邪関係ねぇだろ！｣
『(一松…)』
風邪とは関係ない手まで出てしまっておそ松も異常だとツッコみ、
ハイ松に至っては哀れむように一松見ていた。
ｰｰｰｰｰ
｢んだよ…。今日のカラ松意味わかんねぇな…｣
おそ松は煮干しの袋を漁って煮干しを食べた。
｢んー！うまーい！｣
｢(殺したい…)｣
｢ほい、食べていいよ｣
｢(お前のじゃねぇだろ！
…でも、ここで食べないと、また怪しまれる…！)｣
おそ松が煮干しを一松に渡して一松は拒否をしようとするが
何としてもバレたくないために、煮干しを受け取った。
｢ほら、ハイ松も食えよ｣
『…いや、僕お腹空いてないから良いや…』
｢そう？｣
ハイ松にも渡すが拒否られ、差し出した煮干しをおそ松は食べた。
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作者名：びた一 x他1人 | 作成日時：2022年8月12日 12時
