松野家三男やってます。5 (ページ27)

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【十四松と薬】

｢こんにちは！デカパン博士！｣

｢はい、こんにちはダス。ハイ松くんもこんにちはダス｣

『こ、こんにちは…』

デカパンとテーブルで向かい合う十四松とそんな十四松の傍にいるハイ松。
二人はデカパンと挨拶を交わした。

｢相談があるんだけど！｣

｢なんダス？｣

｢僕ね！ホームランが打ちたいんだ！
だからドーピングしてくれない？｣

『ね、ねぇ十四松…。やっぱりやめたほうが…』

ハッキリとドーピングしたいと相談する十四松に
ハイ松が不安そうな顔をしながらやめるようにやんわりと言う。

｢ホエ～。それは良い考えダス！ちょっと待つダスよ｣

『なんですぐ了承しちゃうのさぁ！』

デカパンは十四松の頼みを快く引き受けてくれ、
そのことに関してハイ松はツッコミをした。
すると、デカパンはパンツから緑色の液体が入った大きな注射器を取り出した。

｢いくダスよ！｣

｢ばちこーい！｣

｢ホエ！｣

｢いよいっしょぉ！｣

『……もう知らないからね』

十四松はなんの怯みもなく尻を出して注射器を刺される。
ハイ松は溜め息を吐いて呆れながらも十四松を見た。

液体を流された十四松はみるみる腕の筋肉が増えた。

｢おぉっ！｣

しかし、腕の筋肉が消えて、変わりに股間が大きく膨れた。

｢あーーっ！！｣

しかし、また腕の筋肉が増えて股間の膨れが消えた。

｢おぉっ！あーーっ！おぉ！わぁぁっ！おぉ！わぁぁぁっ！｣

そんな繰り返しが続いて最後は顔が大きくなる。
見た感じだと、ドーピングは一応成功しているようだ。

｢おぉ！わー！おおー！わ、わわわっ！わぁぁぁぁっ！！！｣

『十四松ううううううう！！！！！』

最後にデカパンラボの中に響いたのは十四松とハイ松の声だった。

ｰｰｰ

｢あ"ぁぁっ！あ"っ！あぁ…！｣

『…十四松、大丈夫だから。
デカパン博士が一日で元に戻るって言ってたし…』

｢う"わ"ぁぁぁぁ…っ！う"わぁぁっ！｣

『…皆にどうやって説明しよう…』

ドーピングは失敗に終わってしまい、腕の筋肉はそのままだが、
股間がとんでもなく大きくなってしまったのだ。

大声で泣く十四松と手を繋ぎながらハイ松は慰めていた。
問題は兄弟達にどう説明すれば良いかということだった。