○じょし松さん2 ページ30
*
｢えー何これさむーい｣
｢何にもないねー｣
｢田舎って感じ｣
｢ねぇ、お腹空かなーい？｣
｢お菓子あるよ！ピスタチオのマカロン！｣
『そう言うと思って作ってきたの。鯖の味噌煮』
｢えー甘い物？鯖の味噌煮ってセンスやばくね？｣
電車を下り、肌寒くて建物一つない静かな町に文句を付けたり、
思い出作りの為に写真を撮ったり、腹を空かせていたり、
人それぞれ違うことを言っていた。
｢ちょっ！皆急いで！旅館までのバス！26分に出るから！｣
一人地図を見ていたおそ子は慌てて六人に言い、
旅館まで行くバスを目指して走り出した。
がしかし、本気で走っているのはおそ子だけであり、
後の六人は小走りでブーイングをしながらもバスへ向かう。
｢ねぇ、なんで走ってるのー？｣
｢お腹空いたー｣
｢そんなの後で良いから！｣
ｰｰｰｰｰｰｰ
結局、バスには間に合わなかった。
｢あーあ｣
『ありゃりゃ…』
｢なんで！？なんでちゃんと走らないの！？｣
｢えーちゃんと走ったよー？｣
僅かギリギリのところでバスは行ってしまい、落胆する者もいれば、
腹を押さえてお腹が空いたと嘆く人もいれば写真を撮る人もいる。
唯一ちゃんと走っていたおそ子は息切れをしていた。
｢ねえ、タクシーにしない？｣
｢ダメ！バスなら980円なのに、タクシーだと5000円もするんだから｣
｢それくらい旅行なんだし良いじゃない。しみったれてるー｣
｢しみって…！｣
『ちょ、ここで喧嘩しないっ！』
タクシーかバスかで言い争いを始めるおそ子と一子にハイ子は慌てて止めに入り、
取り合えず言い争いは収まったものの、遮るかのようにカラ子が口を開いた。
｢ねえ！バス行っちゃったんだからこれからどうするか決めないと！｣
｢どうするー？でも荷物持ったまま動くの大変そー｣
『鯖の味噌煮誰か食べる？』
バスも行って目的地も遠ざかってしまい、
これから何をするのか彼女たちは決めなくてはいけなかった。
ハイ子が期待の目でタッパーに入っている鯖の味噌煮を見せるが
誰も見向きはしなかったという悲しい事実。
｢おそ子、旅館どこ？｣
｢メールしたでしょ？見てないの？｣
｢ごめーん。どうせおそ子が覚えてくれてると思って！てへぺろ｣
｢……ちょっと待って、今メモを…｣
舌を出して軽く謝るチョロ子に呆れつつも
おそ子はメモに書いてあった今日泊まる旅館を調べようと鞄を漁った。
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びたー(プロフ) - メルさん» コメントありがとうございます！そう言ってくれてとても嬉しいです！えいがのおそ松さんもいつか書きたいと思っています！(書けるとなると時系列的に2期終わりになりますが…)応援ありがとうございます。励みになります！ (2022年8月2日 3時) (
レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
メル - おそ松さんの夢小説とても嬉しいです！映画の時の高校時代ハイ松さんがすごく気になります！これからも頑張ってください！ (2022年8月1日 17時) (レス) id: eb7870cb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びた一 x他1人 | 作成日時：2022年7月31日 23時
