○ ページ26
*
動機を動悸と勘違いした十四松は胸を手で抱えながら
目と舌を飛び出した変顔をチョロ松に見せ付ける。
｢ぼえーじゃなくて…。面接ですよ十四松さん｣
また十四松は大仏のような顔をして胸に手を当てて黙ってしまった。
｢だからどっか行かないで十四松さん！戻ってきて！｣
｢ボゥエエエエ！！！｣
｢ぼえーーじゃなくて！｣
｢ふぁい｣
今度はどうやってやったのか顔の周りを引き締めた変顔を披露した。
胸に手を当てたままにしながら。
｢変顔はやめましょう｣
｢ふぁい｣
｢やめましょうか！！｣
｢はいっ！｣
チョロ松の少し強めの口調で十四松は変顔や胸に手を当てるのをやめて、
膝の上に手を置いてチョロ松を見た。
やっと話が進められるとチョロ松は眼鏡のフレームをあげた。
｢十四松さん。貴方は我が社に入って何かしたいことはありますか？｣
十四松はチョロ松の頭をがぶがぶと歯を立てて噛んでいた。
｢やめて、十四松さん｣
チョロ松がやめるように言うが十四松はやめる気配がない。
｢十四松さん…。十四松さんっ！｣
聞こえていないと思ったのか声を大きくしてチョロ松が名前を呼ぶと、
十四松はチョロ松の頭を噛んだまま、また悟りを開いた表情をした。
｢噛みながらどっかいかないで！十四松さん！十四松さん戻ってきて！｣
ｰｰｰｰｰｰｰ
｢十四松さん…｣
｢はいっ！｣
｢我慢をしましょう｣
｢はいっ！｣
｢これは面接ですよ？｣
｢そうですね！｣
｢もう二度とやらないと約束出来ますか？｣
｢約束出来ます！｣
十四松の奇行に悩まされながらも今は面接中。
十四松に我慢ということを覚えさせ、彼も分かったみたいなので、
眼鏡をあげなおし、気を取り直して面接を再開させた。
｢……宜しい。では、面接を始めましょう…｣
チョロ松の一言に十四松はまたチョロ松の頭を噛んだ。
｢えー十四松さん…｣
｢ボゥエエエエ！！！！｣
｢ぼえーじゃなくて！｣
何にも分かっていない十四松に呆れて書類を見ると、
趣味と特技の欄に【野球！！！】とはみ出すくらいの
大きな字で書かれてあったのをチョロ松は発見した。
｢おや、特技は野球ですか｣
｢うん！野球好き！｣
｢お？学生時代にやられていたとか？｣
十四松は青いスーツを脱ぎ捨てて下には野球のユニフォームを着ていた。
質問をしながらチョロ松は前を向くと着替えてる十四松を見た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
びたー(プロフ) - メルさん» コメントありがとうございます！そう言ってくれてとても嬉しいです！えいがのおそ松さんもいつか書きたいと思っています！(書けるとなると時系列的に2期終わりになりますが…)応援ありがとうございます。励みになります！ (2022年8月2日 3時) (
レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
メル - おそ松さんの夢小説とても嬉しいです！映画の時の高校時代ハイ松さんがすごく気になります！これからも頑張ってください！ (2022年8月1日 17時) (レス) id: eb7870cb0c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：びた一 x他1人 | 作成日時：2022年7月31日 23時
