・ ページ9
✻
しかし、シルバーは眠そうな顔をしていて
Aの話を聞くことは出来なさそうだ。
寝ようとしている7人の邪魔をしたくないのか
『カリム・アルアジームくん、
モストロ・ラウンジに行こうか』
とカリムに微笑みかける。
「なんだ？そんなに話せないことなのか？」
『コイツらの寝ている邪魔はしたくないからね
モストロ・ラウンジに行った方が
君と会話出来るからね』
「随分、変わったじゃないか
ホリデー前はカリムを警戒してたのに
今では普通に話せているな」
『こっちだって色々あんだよ』
ジャミルから言われた言葉を
濁すようにして怒るように返したAは
カリムと一緒に部屋を出て行ってしまった。
＿＿＿＿＿＿＿＿
ｰモストロ・ラウンジｰ
「よし！ここならオレらしかいないし、
ドーンと言ってくれ！」
『この男子校に恋バナなんてあるわけないよ
ちょっとカリム・アルアジームくんと
“仲良く”お話をしたいだけさ』
わざと「仲良く」と強調させて
ニコニコ笑いながら言うAに
カリムは首を傾げる。
『疲れたときには何がオススメだい？』
「疲れたときか？んー……
自分でやろうとする前に
ジャミルがスープを作ってくれるからな〜
後は、疲れたときこそ宴するぞ！」
『宴……オクタヴィネルではやらないしな
スープも良いと思うが作るのがな……』
顎に手を当てて考えたように言うA。
そんなAを見てカリムも腕を組んで
他の案がないか考える。
しかし、そこで会話は途切れてしまった。
『質問を変えるね
何かを守ろうとしても
守れなかったらどうするんだい？』
「そりゃあ、悔しい想いをするな
だけど、それでもオレは
守りたいと思ったら絶対に守る」
質問の返答の速さにAは少し息を吐いた。
『じゃあ、最後に質問する
消えたいと嘆いている奴に
汝は救いたいと思いたいか？』
「ああ、絶対に救う
思いたいじゃなくて、救うんだ」
Aの質問に即答するカリムに
何となく察していたものの、
あまりの速さにAは目を見開いてしまう。
Aはすぐに笑顔に戻り
『そうか』と答えて席を立った。
『もうすぐ寝る時間だ
わざわざ、こんなところまで悪かったね』
「全然良いぞ！
また何かあったら相談してくれよな！」
『…………ああ』
太陽のような笑顔で言うカリムに
Aは少し黙り込んだ後に返事をし、
モストロ・ラウンジを出て行ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
びたー(プロフ) - 天馬さん» いえいえ！こちらもリクエストありがとうございます！！そう言ってくれると励みになります！はい！更新頑張りますね！ (2021年2月13日 23時) (
レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
天馬 - 遅くなってしまいましたが、続編おめでとうございます！何時も楽しく見てもらっています！そして、リクエストもありがとうございました！……主くんと2年生の絡みが最高過ぎませんか……？特にシルバーくんとの親友設定すっごく好きです！これからも頑張ってください！ (2021年2月13日 21時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：びた一 | 作成日時：2021年2月7日 23時
