・Eight ページ18
✻
『いきなりでごめんなさい、お姫様
このような無礼な格好……ですが、
貴女が結婚すると聞いて僕は
居ても立っても居られなくて！』
「僕？」
Aの一人称に違和感を覚えたのか、
ジェイドは呟きながら、首を傾げる。
『どうか……僕を選んでください
僕にチャンスが欲しいのです！』
「あは、キャラちげーじゃん」
「…………貴方の魅力は？」
「待って！Aくんに惹かれてない？」
警戒しながらも、花嫁であるイライザは
ポツリポツリとAにそう言う。
ケイトの言葉によって、
周囲は黙って見守っていた。
『僕はある国の王族に当たる者です
貴女のことはよく知っていました
結婚すると聞いて……本当に悲しくて……』
「白白しいな」
腕を組みながら、呆れた目でレオナが呟く。
そしてAの瞳からは
ポロリと涙が出てきている。
制服のポケットには目薬が入っている。
「そこまで私のことを想ってくれているのね」
「何か靡いてない！？」
『ええ、僕は貴女を愛しております』
美しく微笑むAにイデアは
とても嬉しそうな表情だ。
後、もう少しの辛抱だと思っているのだろう。
「それじゃあ、貴方の国のお名前は？」
『……………え』
イライザからの質問に
Aは微笑みが消える。
そして、沈黙が流れてしまう。
「却下！！！！」
我慢が出来なかったイライザは
パーンッ、とAの頬に平手打ちをした。
『いったあああああっ！！？？』
「A氏〜〜っ！！
何やってるでござるかぁぁぁ！！！？？」
「国の名前も言えないなんて
全然、王子様じゃないっ！」
結局、Aのプロポーズは失敗に終わった。
イライザの平手打ちによって、
強い魔法を持っているのか、
Aの魔法も使えずに
動けなくなってしまった。
「Aもわしらと同じでおったか
ビンタで動けまい」
『………………』
くつくつと喉を鳴らして言うリリアに
Aは何も言えないのか
バツが悪い顔で視線を逸らしていた。
＿＿＿＿＿＿＿
「ああ、何度も夢に見たバージンロード……
私、ついに理想の王子様と結ばれるのね！」
「『イデアは逃げ出そうとした』
『しかし麻痺状態で体が動かない！』
……お願い助けに来てヒーラー！
拙者デバフ解除スキルは持ってないでござる！」
もうすぐで死んでしまうと分かり、
イデアは涙目になって助けを求める。
「くっ。この金縛りがとけさえすれば……！」
『くそっ……！』
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びたー(プロフ) - 天馬さん» いえいえ！こちらもリクエストありがとうございます！！そう言ってくれると励みになります！はい！更新頑張りますね！ (2021年2月13日 23時) (
レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
天馬 - 遅くなってしまいましたが、続編おめでとうございます！何時も楽しく見てもらっています！そして、リクエストもありがとうございました！……主くんと2年生の絡みが最高過ぎませんか……？特にシルバーくんとの親友設定すっごく好きです！これからも頑張ってください！ (2021年2月13日 21時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びた一 | 作成日時：2021年2月7日 23時
