・Forty three ページ48
✻
聞き覚えのある声が聞こえて、
談話室にいる全員は驚いた顔をしていた。
「げげっ、見つかっちまった！」
「カ、カリム……！」
「どうやらお前たちは昼間の訓練では
物足りなかったようだな
体力が有り余っているらしい
ジャミル！今すぐ寮生を庭へ出せ！」
カリムに命令されたジャミルは
「庭へ……？」とカリムの言っていることに
少し引っ掛かっているようだった。
「限界まで魔法の特訓をする」
「そんなむちゃくちゃな……！」
「オレ様、すでに疲れが限界なんだゾ〜！」
カリムの横暴な態度に
涙目になるグリムと寮生。
やはり、カリムの言っている事に
気掛かりだったのか、
Aは何かを考えていた。
「聞こえなかったのか。早くしろ！」
「…………わかったよ
お前たち、外へ出ろ」
ジャミルは渋々カリムの命令を受けて、
無理矢理、寮生やユウ達を
庭へと連れて行って、特訓を開始した。
＿＿＿＿＿＿＿＿
ｰスカラビア寮ｰ空き室ｰ
「う、うう……疲れた……もう一歩も
歩けねぇんだゾ……」
「……このままだと、
スカラビアの寮生たちが
暴動を起こしちゃうかもしれない……」
「オレ様だってもう限界なんだゾ！
こんな牢獄には1秒たりとていたくねぇ
A、1回も喋ってねぇけど
オメーも疲れてるのか？」
とグリムは特訓の終わりの時から
ずっと黙ったままのAを心配する。
グリムの隣にいたユウも
「大丈夫ですか？」と心配しながら
俯いているAに声を掛けた。
『ああ、すまない
少し考え事をしていてね』
「なら良いけどよぉ
疲れてるし、もう眠たいけど……今夜こそ
このスプーンで床に穴をあけてやるんだゾ！」
『そうだね、グリムくんの言う通り
1秒でも早く出て行きたい』
そう言って、Aが掛けておいた
黒マントを退かして
昨夜の穴掘り作業を再開した。
＿＿＿＿＿＿＿＿
スプーンで穴を掘っているグリムと
変わらず素手で掘っているA。
昨日のゴリゴリ、という穴を掘る音から
ジョリジョリ、と砂の音が響く。
すると、スプーンが落ちる音が聞こえた。
『っ！やった！』
「……！！ユウ、オイ、ユウ……！！
見ろ。ついに床に
穴をあけることができたんだゾ！
そんなにデカくは開けられなかったけど……
頭が通ればだいたいの穴は通れるって
相場が決まってるんだゾ」
「動物らしい理論だな」
『まず、我の身体入るのか？』
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びたー(プロフ) - 遠井茜さん» こちらこそ！ご指摘ありがとうございます！男主くんのキャラ好きと言ってくれてすっごく嬉しいです！(最近キャラ定まってなくて自分でも心配になってきた……)はい！ありがとうございます！！ (2020年12月29日 23時) (
レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - にゃーさん» いえいえ！こちらこそ、リクエストありがとうございました！はい！またリクエストお待ちしていますね！ありがとうございます！！ (2020年12月29日 23時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
遠井茜(プロフ) - 変更ありがとうございます。男主くんのキャラとか結構好きでお話も面白いのでこれからも頑張ってください！ (2020年12月28日 10時) (レス) id: 644f0d831e (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - リクエストありがとうございます！主くんとの関係性好きです……またリクエストしますね！更新頑張ってください！応援してます！してます！ (2020年12月28日 0時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - 遠井茜さん» コメントありがとうございます！不快な思いをさせてしまって、本当にすみません…。主くんの喋っているかっこを書き直させていただきます！この度はご指摘&アドバイスありがとうございます！！ (2020年12月27日 16時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びた一 | 作成日時：2020年12月20日 21時
