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・Twenty five ページ26




アズールとの契約満了まで、残り2日__



ーモストロ・ラウンジ VIPルームー



「さてと……」


アズールはそう呟いて、
鍵を回して金庫を開ける。

そこには何百枚程の黄金(きん)の契約書だった。


「あれは……俺たちと交わした契約書!」


「やっぱ金庫にしまってたんだ」


ユウ達は昼休みに契約書を探すために
VIPルームを訪れていたのだ。

しかし、そのVIPルームに
アズールが来たのを察知して、

見付からないように隠れて見ていた。


「1枚、2枚、3枚……フフフフ……」


「アイツ、札束数えるみたいに
契約書数えてニヤニヤしてるんだゾ」


「陰湿な趣味だな……」


とグリムとジャックが話していると、
全て数え終わったのか、

「……ふぅ。そろそろ戻りますかね」と

アズールはそう言って

先程数えていた契約書を
金庫に閉まって鍵を掛けた。

そして、VIPルームを後にした。

何とかアズールに見付からずに済んだのか、
4人(+1匹)安堵していた。


「もう少しで見つかるところだったんだゾ」


「……待て!見ろ、テーブルの上に1枚
契約書が置きっぱなしになってるぞ」


とジャックが発見したのは、
明らかにわざとあるかのような

黄金(きん)の契約書が置いてあった。


「マジか、ラッキ〜♪
拝借して、破けるかどうか試してみようぜ」


「アズールのやつ、
いがいとおっちょこちょいなんだゾ

どれどれ……」


と契約書に触った直後。

契約書にはビリビリっ!と電流が
4人(+1匹)の身体に流れる。


「ダババババババ!」


「ビャアアアア!
カラダがシビレるんだゾォオ〜〜」


「ジビビビビ!」


身体中に電流が流れているのか、
シビレて動けない4人と1匹。







「アハハハハハハハ!!!」


「おやおや。電気ナマズの攻撃でも
くらったかのように震えて……

無様ですねぇ、みなさん」


シビレている4人と1匹に、
VIPルームに顔を出したのは、

オクタヴィネルの4人組の姿だった。


「テメェら、気づいてたのか!」


「当たり前でしょう。
机の下から丸見えでしたよ

そのフサフサの尻尾がね

どうやら君たちは契約書を
盗もうとしていたようですが……

実は、僕以外が触れると
電流が流れる仕組みになっているんです。

残念でしたね」


「そ、そこまでするか!?」


『うわぁ……騙されてる……
君たち本当にバカだね』


と驚いている4人と1匹を見て
Aは嘲笑いながら罵っていた。


彼の言葉の本当の意味も知らずに。

・Twenty six→←・Twenty four ー番外編ー



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作者名:びた一 | 作成日時:2020年12月5日 21時

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