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休日だからか、今日は自室に山田は居なくて家を出て隣の家に駆け込む。
そんな焦る必要ない、と思うけど気付いたときには足が動いてたんだからしょうがない。
インターホンを押すと、すぐ出てきた山田。
「大ちゃん…どうしたの、急に」
「……来い」
「へっ?!ちょっ……!」
山田の腕をつかんで、強制的に歩かせる。
向かう先は勿論寝室。
小さい頃、よくお互いの部屋を行き来したことがあるから、寝室の場所は大体分かる。
山田の両親は共働きで、夜は遅いから寂しいと俺の所に来ていた。
寝室について、「待って」と言われるけど待つかとばかりに山田にキスする。
「ねぇっ、大ちゃん、いきなり何…」
「…抱かれたって、ほんと?」
「……は?」
本題の質問をすると、とぼけていても分かりやすく目を泳がせる山田。
知ってるよ、俺には嘘つけないもんね?
「……ねえ、答えてよ。抱かれたんだろ、…高木先輩に」
「っ……俺だって…嫌だったよ。
幾ら知ってる人とは言え、ただの先輩だから…」
「…じゃあ、ただの幼馴染みの俺も、嫌だ?」
「っ……それはっ………」
「じゃあ、次の質問にYesで返してくれたら、俺も同じことしていい?」
「好きだよ。付き合って。」
月明かりに照らされながら、俺の影で少し暗い君の顔。
一瞬で、妖しく微笑む、
所謂、『夜の顔』になった。
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作者名:ゆで卵 | 作成日時:2017年9月2日 15時