赤い瞳のキミは、なにも知らない (ページ5)

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4、まだ雪は止まないページ5

家に着くと、彼をベッドに寝かせた。

どういう趣味だ...とは正直思ったが、彼の着ていた服を脱がせ、キズをみる。

私の能力で、彼の時間を巻き戻したが、完全じゃない。

私が巻き戻せたのは、最後のキズだけ。

彼はその前にもキズを負っていたようだった。

本当は医者に見せた方がいいのだろうが、残念ながらこの島に医者は居ない。

自分の知識で、どうにかするしかなかった。

｢...死ぬな！｣

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私はベッドの隣に椅子を持ってきて、そこに座った。

ベッドには包帯でぐるぐる巻き状態の長身男。

規則正しい寝息が聞こえるということは、

なんとかなった

ということなのかな。

着ていた服と、帽子...？は一応洗濯したので、部屋と部屋に繋いだ紐で干している。

まるでピエロのようなメイクも、血と一緒にお湯に漬けたタオルで拭き取った。

｢...起きたら、文句言ってやる。｣

そういいながら、私はベッドの近くに置いていた鏡へと、視線を向ける。

そこに映る私の髪先は、白くなっていた。

私の能力には、未知数。

ただ代償が必要であるということはわかっていた。

この髪の白さは、ただ白くなっただけなのか、それとも...

...今は考えたって、仕方ないか。

｢早く元気になるといいな｣

なんだか、眠たい。

力を使って、自分より大きい人を背負って山登って、処置して。

あたりまえか

少し、眠ろう。

私はベッドに持たれるように座り、眠った。