検索窓
今日:5 hit、昨日:6 hit、合計:27,861 hit

21話 ページ23

あろえ side


もっと紅い唇をしてるじゃないか。


gt「あろえっ!!しっかりしろっ!!たらこ止血するぞ!!」


左胸には矢が刺さっていて…


そこから溢れ出す血の量が生死をさまよってることが分かる。



Aの顔から溢れ出す汗がきらりと輝いた。



「あろ、えっ…さんっ?」


Aが俺の目を見て笑った。



苦しいはずなのに…



痛いはずなのに…



『喋らなくていいからっ!!』


「ぶじっ…でよかっ…た…」


無視して喋るA。


まるで遺言のように…


「あっ…ろえ…さんっ…と、すごっ…せて、たのしかっ…たっ…」

『喋るなって!!』


俺はAの手をぎゅっと力強く握る。

『俺もっ…たのしかった!!


もっと一緒にAといたいっ!!だから死ぬなって!!』


「だ、…いっ…すき…」


握っていた手が俺の手からするりと抜け落ちた。




最後のAの顔は1番の笑顔だった。


俺は泣き崩れた。



その後のことはよく覚えていない。



俺はAを横抱きし城へ戻った。



棺桶に入れ…



『なんでそんな笑顔なんだよ。


生きてる間にその笑顔見せてよ…』



ボロッボロッ…


『もっと…おれっ…のまえっ…でわらってくっ…れよっ…』



止まらない。




止まるわけがない。




こぼれ落ちる雫がAの頬に乗って…





落ちた。







俺もっと頑張るから。



Aに認めて貰えるような男になるから。



だから。



だからっ…



『もう一度っ…俺の名前をっ…よっ…んでよっ…』



もう一度Aの声が聞きたい。




俺は棺桶の蓋を閉めた。



rd「もういいの?」


『うん…




めそめそしてたらAに怒られるような気がして…』




rd「Aだったら「笑って、あろえ」って言うよ。きっと。」


『それAの声真似のつもり?やめて似てないから気持ち悪い。』


rd「えぇ。当たり強くない?」


『はははっww』




A…




見てる?



俺きちんと笑って生きるから。



誰よりも真面目に生きて、



誰にでも頼って貰えるような人になるから、



そこから見ててくれると嬉しいな…




大好きだよ。


A。

最終話→←20話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
81人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ニナ(プロフ) - 完結おめでとうございます!最終話ほんとに、あろさぁぁん(´;ω;`)ってなりました (2020年10月18日 9時) (レス) id: fec159ffdc (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 完結おめでとうございます!最後はHappyENDかと思ったんですけど、ある意味BADENDになりましたね…まあ捉え方によってはHappyENDですけどね!次回作も期待しています! (2020年10月14日 16時) (レス) id: 2df7064158 (このIDを非表示/違反報告)
sumiko(プロフ) - 応援してます。頑張ってください。 (2020年10月10日 8時) (レス) id: bc2f027781 (このIDを非表示/違反報告)
ぢゃぎんぼあい - 国王キモすぎw (2020年9月22日 12時) (レス) id: 79a6ee7d4a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鬼羅 | 作成日時:2020年9月12日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。