疑問 ページ9
悠仁 side
倒れそうになったAを抱き寄せ抱えた。
「悠仁。Aとどういう関係?」
『先生がさっき言ってたのとは少し違うけど、Aと俺は双子の兄妹だよ。いや…だったの方が正しいかな…』
そう。俺とAは双子の兄妹だった。
「へぇ…ちなみにAは小学校3年の時から僕と一緒に住んでるよ。」
『えっ…』
小学3年…ちょうどAがいなくなった時だ…
「任務先で死にかけてたのをたまたま拾ったんだ。それがまぁびっくり。1000年に1人、産まれるか産まれないかの逸材、時空操術の使い手じゃないか。まぁ。そういうの関係なしにほっとけなかったから引き取ったよ。」
『俺は術式、呪力すら持ってないのにAはその時からあったってことか??』
「まぁ。そういうことになるね。きっとその時からじゃないよ。それよりずっと前からだよ。妙に術式の使い方が上手かったからね。」
俺が担いでるAを優しい雰囲気で見ながら口角を上げている。
『それでA…なんで倒れたんだ??』
「ん〜?多分キャパオーバーだよ。」
『A…強いの??』
「あぁ。強いよ。恵と比にならないくらい強い。」
あの伏黒より強いのか…
「この高専の生徒の中で1位2位を争う強さだね。」
その言葉に俺の喉がなる。
『もうひとつ…きゃぱ…おーばー?ってなに?』
「ん〜…簡単に言うと呪力切れ」
呪力切れ…
「誰しも呪力が無限なわけじゃない。Aは今等級は1級だけどAの呪力は少し都合が悪くて、自分の等級以上の呪霊には術式が効かないんだ。
恵みたいな式神を操るタイプだとそういう制限はない。
けどAはその制限がある。
その弱点をなくすためにAは自分の呪力でブースト剤を作った。そのブーストを体内に打ち込めば一時的に特急に及ぶ力が発揮できる。ただし、使ったあとはぶっ倒れるまでが一連の流れだよ。」
『それって…ただ自分の体に負荷がかかってくだけじゃ…』
「それだけ追い込まれてるんだよ。Aは…
因みにAは家族に捨てられたと思ってるよ。」
俺はその言葉で身体が固まった。
『す…てられ…た…??』
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作者名:鬼羅 | 作成日時:2022年4月7日 2時