術式 ページ6
.
私の術式は少し特殊だ。
術式名は時空操術。
「たかな！！」
『狗巻先輩はまだ出番ではないですよ。』
廃病院につき帳を下ろし呪霊を祓いはじめる。
私は目の前の呪霊に向かって､
『
そう言う。
私の術式は時間を操ることができる。
まぁ。名前のまんまよ。
時間を巻き戻したり､時間を停めたり。
それなりに代償はあるけど､強くなるには慣れるしかない。
「ツナマヨ！」
『何言ってるんですか。私は一級ですよ？大丈夫です。』
「たかな…」
心配そうに呟く狗巻先輩。
時間を停めただけで祓えるわけじゃない。
その後は…まぁ。パンチだよね。
そこら辺がすごく不便だ。
それに狗巻先輩にも言ったように､私の等級は一級だ。
それに伴って私は自分の等級より上のものは時間の停止が効かない。
そのため狗巻先輩に助けてもらわなきゃならない。
とても､とても不便な術式だ。
「こんぶ！！」
『はい。狗巻先輩はあちらをお願いします。』
「しゃけ！」
そう言って私たちは二手にわかれた。
狗巻先輩は地下へ私は上階へ
.
『っ…なるほど…元凶はこれね…』
壁に張り付く巨大な呪霊。
『これは狗巻先輩には任せられないな…』
私は懐から注射器を出す。
腕をまくりそれを腕に刺す。
中の液体を注入する。
危ない薬とかそういうのではなく､これは私が作った所謂ブーストだ。
呪力を一点に集中させ液体化させる。
その液体を体内に撃ち込めば､私は30分の間だけ特急並みの強さを引き出せる。
もちろん､ものすごく体力を消耗するので使えるのは､1日1回限定。
『さぁ。タイムリミットは30分だよ。』
「ア"ッッザみジっよぉ〜ざみジイぃ〜」
『
その寂しさ私も分かるよ。でも祓わせて貰うね。』
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作者名：鬼羅 | 作成日時：2022年4月7日 2時
