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龍宮寺 side
Aはそう言ったっきりその場に座り込み目を閉じ動かなくなった。
『Aっ！！？』
「Aさんっ……」
キヨマサが俺と同タイミングでAの名前を呼ぶ。
Aに駆け寄って手を握るがその手は既に氷のように冷たかった。
「Aッ！？」
エマも駆け寄ってくる。
榊Aが俺にとってどんな存在か…
具体的な言葉で表現するのは難しいがこれだけは言える。
あいつは俺たち東卍にとってなくてはならない存在だ。
あいつは俺にとって妹のような存在。
俺と同じような境遇で育ったあいつを俺は受け入れた。
あいつは誰よりも感情を表に出さない。
それがいい時もあるがそれが裏目に出る時もある。
今回の華琉愛のことだってそうだ。
俺はあいつはやってないと信じている。
声はかけられなかったが俺は信じている。
もう亡くなってしまったがあいつの母親は酒癖が悪かった。
あいつは毎日のように母親に暴 力を振られていた。
あいつは耐えた。ただ耐えた。
だがある時ぷつんっと糸が切れるように泣き始めた。
辛い。辛い。
と…
俺は何も声をかけてやれなかった。
いや。かけられなかった。
なんと声をかけていいのか分からなかった。
ただ抱きしめてやることしか出来なかった。
だからこいつは俺が守ってやらねぇと俺が人一倍気にかけてやらねぇとって思った。
感情を表に出さないんじゃない。
苦しい。辛い。悲しい。嬉しい。楽しい。
そういう感情をどう表に､顔に出していいのか分からないんだ。
有無を言わさず怒鳴り散らかす母親の元で暮らしてきたんだ。
そりゃあ他人に想いを伝えるのが下手くそになるわけだ。
母親が亡くなってからAは体を鍛えるようになった。
そうして学校でいじめられてるやつを助けるようになった。
1回だけ聞いたんだ。
なんで助けるんだ､と。
そしたらAはぎこちない笑顔で
「暴 力で黙らせるって1番嫌いなやり方なんだよね。私が助けて欲しかったようにさ…その子も助けて欲しいって思ってると思うんだ。けんもそう思わない？」
そう言った。
暴力を嫌うAが暴 力を振るわけねぇ。
俺はそう思っている。
それをあいつらは分かってねぇ。
だからやっぱりAは俺が守るしかねぇんだ。
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アオイ - 017のページの所なんですが，真一郎の死んでしまった日は8月13日ですよ. (2022年7月12日 22時) (
レス) @page19 id: 1103151c8c (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - ごめんなさい！本当にごめんなさい！場面展開やページが変わる際に主観表記が無いので『』が誰の発言か一瞬わからなくなってしまいます…。主が話している体で読んでいたら武道だった…みたいな。本当にすみません (2021年10月5日 10時) (レス) @page14 id: 1198a4bf74 (このIDを非表示/違反報告)
澪那 - 占ツクで初めて泣いた作品です！ 応援してます！！ (2021年9月22日 23時) (レス) @page49 id: 029eb9d67f (このIDを非表示/違反報告)
りんご - つ、続きが気になるぅぅぅぅぅぅぅぅううぅぅぅう！！更新頑張ってください！！！！ (2021年9月22日 8時) (レス) id: a6341a6fb0 (このIDを非表示/違反報告)
鬼羅(プロフ) - あいうーさんさん» お"ぉっ！ほんとだ！！ご指摘ありがとうございます！ (2021年9月12日 11時) (レス) id: 0076feca63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鬼羅 | 作成日時：2021年8月27日 2時
