歌い手病院『市立海の街病院小児科病棟』 (ページ17)

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ー天月sideー

あ「わっち、アケビじゃなくてAって呼んでほしい！」

なんだ、そんなことか・・・

天「いいよ、A！」

あ「ありがと！」

坂「おい、天月！来てくれ！」

Aと話し終わってすぐ坂田に呼び出される。

坂田の後をついていくと、新しくきた子の一人が頭を押さえていた。それも呻きながら。

天「落ち着いてねー。いま薬入れたからねー。」

名前は・・・志麻くんでいいかな？症状が、ろんちゃんと似てんな・・・

浦「志麻君、もう大丈夫？蘭くんも平気かな？」

志「はい。」

蘭「あの、俺らってどこか悪いんですか？」

何て言おう。分かってるけど、俺は担当医じゃないし。

天「うらたん、さかたんよろしく。君らの仕事だよ。」

そうやって、二人にバトンパスをして病室を出ていく。
色んな面で楽になるから、ろんちゃんの部屋を移動しようかな・・・
歌詞さんに承諾を得ないといけないな。いいっていうかな？

天「ま、今度でいいか・・・」

ー坂田sideー

坂「よく聞いてな？二人とも心の病気なんよ。気持ちがめいっちゃうと頭痛がしたり、自分が嫌になったりするんよ。わかったか？」

浦「それと、となりの病室に同じような病気の子がいるの。」

坂「ろんちゃんっていうんやけど、二人はなんて呼ばれたい？」

志「あだ名・・・ですか？」

浦「あったりー！」

志「じゃあ、そのまんま『志麻』で。」

蘭「センラでいいですよ。」

聞き分けのいい二人で良かったと思った。