36【JN】 ページ36
今にも泣き出してしまいそうな姫が放っておけなかった
そんな感情的な姫はそうそう見ない
仕事上以外で声を掛けることがない僕が声を掛けたから姫は少し驚いていた
僕はとりあえず休憩室に行きホットミルクティーを買い渡した
そして今日がEve前日だと 明日はEveだと気付くように上司らしく言った
JN「今週もラストだから頑張ってもらわないとね！今年の最終出勤日の納会は頼んだよ！」
察しのいい彼女はすぐに気付いたようだった
何かを決心したような表情に変わり
「はい!!頑張ります!!頂きます♪」
そう言って力強く返事をした
僕は『頑張れ！』と気持ちを込め姫の頭を軽くポンッと撫でた
その日は少し大変な日になった
納会準備に不備があったからだ
姫はサポート役立ったので担当の後輩達のフォローに走り回り頭と心をフル回転させていた
姫のこういう時の機転は素晴らしいと高く評価してるから姫の邪魔はしないようサポートに徹した
そんな中 姫に『甘えていいですか？』と言われ一瞬ドキッとしてしまった
仕事中に姫が仕事以外の話で言うはずもないのに…
女兄弟も居ない男子校育ちがココで出てしまう…
姫は僕に代わりに役員達に頭を下げて来てもらいたいという意味だと察して すぐに担当のジェヒョンとアポを取っておいた役員達の所へ向かい今後の詳細を彼から説明して貰った
そして部長に経緯を話 今後の予定を想定して話しておいた
姫が戻り報告を受けKさんの所へ向かう事になった
エレベーターに乗ると彼が乗っていた
彼はきっと僕への牽制とKさんに誘われないように釘を刺しに来たようだった
泊まりになるかもしれないから彼からすれば心配なんだろう
1階に着くと僕は先に降りて車で待った
すぐに乗り込んできた姫と手土産を買ってKさんの元へと急いだ
Kさんは『こんな所まで来て貰って申し訳ないと謝っていた。』
姫と話すと楽しくて ふざけてしまったらしい
Kさんは優しいから全く怒っていなかった
そして仲良くなったのは僕だった
趣味が似ていたからだ
少し休憩も出来たから またすぐ帰ることにした
早く彼の所へ届けなければ…
変な使命感を持ってしまい急いで帰路に着いた
姫の家は僕の家のちかくにあったので家まで送った
彼女が車から降りる時 ちょうど時計が0:00に変わって『Merry Xmas』って時計を指さし言うと姫は花が咲いたように笑って『Merry Xmas』って返してくれた
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作者名：明日 | 作成日時：2022年12月25日 18時
