34【JN】 ページ34
でも そのうち彼は自然と笑えるようになっていた
そうなると更に姫は俯き笑顔が減った
その頃 企画部の後輩の女の子が姫に大して用もないのに ちょこちょこウチの部署に顔を出していた
彼女も姫の気持ちに気付いてるようだった
心配そうに声を掛け笑わせては帰って行った
それでも姫は毎朝同じバスに乗って二つ目の信号待ちをする
そんなある日 珍しく姫が休んだ
体調不良だと次の日の午後から出勤して来た
姫が休んだ日も午後から出勤した次の日も彼は焦っていたように見えた
明らかに姫を探していたし 何なら部署に来て姫の欠勤を確認していた
姫が午後から出勤して数日後 システム開発部の一つ下の後輩 ミン ユンギと飲んでいた時 隣の半個室から聞こえてきた会話
NJ「A。俺 別れた。」
「は？何で？」
NJ「凄く最低なんだけど彼女の事 本気で好きじゃなかったって気付いたんだ…。」
「そうなんだ…。彼女は納得してくれたの？」
NJ「え、あぁ…うん。」
「そっか…。まー 好きじゃないのに付き合ってられないよね…。それはわかる。でも…やっぱり良くなかったね。ナムジュナがした事はダメだったよ。」
NJ「うん…。」
「まー 言われなくても わかってるんだろうけどね…。それでも私が もし彼女の立場だったら…。無理…。暫く何も出来なくなると思う…。仕事は…どうだろ…。行けるのかなぁ…。食事とか無理かな…。どうでも良くなりそうだし…。でも 飲むね…。きっと…。やってられないもの…。」
NJ「うん…。…本当に酷い事をしたと思ってるよ…。」
「うん。だったら彼女に何があっても優しくはしちゃダメだからね。近づいたらダメだからね。向こうが来ても悪者になってでも突き放しなよ？そうしなきゃ彼女はいつまで経っても前に進めなくなっちゃうんだからね！ナムジュナは変なとこ優しいからな…。あ、いつも優しいけどさ。優しさが辛い時もあるんだからね…。」
NJ「うん…。わかったよ…。」
「まー 何かあったらいつでも聞くからさ！そして耳が痛いことも言ってあげるから！同期なんだから呑み代で手を打ってあげるって！」
NJ「……｡あぁ…。うん。」
「何〜？そこは金取るのかよ！とかツッコんでよ！アハハ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：明日 | 作成日時：2022年12月25日 18時
