一目惚れ (ページ8)

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駅前からタクシーに乗り彼らの宿泊するホテルへ着けば．．．
そこは有名な☆5ホテルだった
びっくりして初めて顔をちゃんと見た
3人とも目深に被った帽子でハッキリと顔はわからなかった
ただ 3人ともオーラがあり整った顔だった

歳は自分とあまり変わらないはずなのに．．．
よく見てみれば持ち物や洋服はブランド物だった
一体何者なんだろう．．．
慣れた様子で3人はホテルの中に堂々と入って行きホテルスタッフと少し話すとこちらに戻ってきた

「こちらの部屋を使って下さい。」
と長身の人がルームキーを渡してきて
「隣の部屋は僕の部屋になりますので何かあれば声をかけてもらって大丈夫です。」
と優しく微笑む

「すぐ女の人が来てくれるよ。大丈夫ですよ。」
とまた空気を和らげてくれるとにっこり微笑んだ

色白の人が誰かに電話をかけながらエレベーターに乗り込む
それに残った私を含めた3人も乗り込んだ

長身の人が扉の前まで歩き
「こちらの部屋です。すぐに女性社員が来ますので。」
と中に促してくれていたところに30代ぐらいの女性が1人来て3人に黙って頷き
「どうぞ入ってください。」
と優しく肩を抱きながら部屋に入れてくれた

女性社員と2人きりになった所で
「あ．．．あの．．．ご、ご迷惑を．．．」
と私が少し俯いたま話し始めると

「何言ってるんですか．．．怖かったですね．．．」
とポロポロと涙を流しながら抱きしめてくれた
まるで昔からの知り合いのように．．．

私は涙が溢れ出し止まらなくなり声を出して泣いた
怖くて怖くて仕方がなかった．．．
また込み上げてくる震えを両手で抱きしめるように押さえながら泣き続けた
その間その女性は泣きながら
「大丈夫、大丈夫、良かった、無事で良かった．．．」
そう繰り返しながら背中を摩ってくれた

かなりの時間泣き続けて落ち着いてきた時に
「少し待ってて」
と言いバスルームに行き湯船にお湯を入れてくれた。

「ゆっくりお風呂に浸かった方がいいわ」
そう言ったあと少し考えてから
「ねぇこの部屋ツインだから今日は私もここに泊まってもいいかしら？こんなホテル泊まれる機会もうきっとないと思うから」
そう言って首を傾げ微笑んだ

1人にるのが怖かった私を察してくれての願い出だったんだと思う
普通なら初対面の人と同室に泊まるなんて有り得ない話だけど凄く有り難かった